テキサス・インスツルメンツ(以下:TI)、エンバー・コーポレーション(Ember Corporation)との協力により、消費電力を世界最小に抑えたZig Bee ネットワークとマイクロ・コントローラ(MCU)のプラットフォームを発表した。
標準化規格に基づくワイヤレス技術であるZigBeeは、家庭内制御・認識システム、ビルディング・オートメーション、産業用オートメーション、資産管理から国防にいたるまで、遠隔モニタや検知・制御関連のネットワーク・アプリケーションに特有のニーズに応えるもの。
エンバー社は、最小限の電力消費でZigBeeアプリケーションを構築しようとする開発者に向けて、同社の802.15.4/ZigBee対応半導体プラットフォーム製品である「EM2420」とTIの超低消費電力MCU『MSP430F161x』シリーズを組み合わせた。
また、TIのMCU『MSP430』プラットフォームは、15日よりノルウェーのオスロで開催されたイベント「Zigbee Open House」で公開されたエンバー社の次世代「EM260」ネットワークプロセッサーをサポートする。
新しいデュアルチップ・ネットワークのモジュールは、MCU『MSP430』、無線およびZigBeeソフトウェア・プラットフォームが含まれる。
ZigBee/802.15.4によるワイヤレスの検知・制御アプリケーション市場は成長しつつあり、今回発表された新モジュールによってOEMメーカがこの市場に参入することが期待される。
デバイスの占有面積や部品コスト(BOM)の削減に寄与するMCU製品である『MSP430F161x』シリーズは、高性能アナログ、最大55KBのフラッシュメモリなど全てのペリフェラルを集積し、EEPROMを不要にする。
このデバイスは、12ビット/200ksps(キロサンプル/秒)の性能を持つA-Dコンバータ、セトリング時間が1μS(マイクロ秒)の12ビット D-Aコンバータなど、高精度の制御ペリフェラル群をオンチップに集積している。