郵船航空サービス（株）は、50周年を迎え、次の50年に更なる飛躍を図るための基盤作りを目指して、2008年3月期を最終年度とする3か年のグループ中期経営計画”YASGlobalChallenge”を策定した。
グループ中期経営計画”YASGlobalChallenge”の概要
（1）グループ経営理念
顧客ニーズに応える物流サービスを通して、豊かな社会の実現に貢献し、グループ企業価値の向上に努める。
この経営理念の下、ステークホルダーに貢献すべく同社の課題に挑戦する。
4つの挑戦
1.お客さまとともに歩み、物流事業において世界第一級の能力と品質を提供。
2.健全で活力ある企業活動と透明性のある経営により、企業価値の最大化を目指す。
3.誇り、希望、やりがいの持てる、フェアで誠実な｢人が支える｣企業文化を育む。
4.｢良き企業市民｣として、環境に配慮し、社会貢献に努め、より良い社会の実現に貢献する。
（2）グループ基本方針
1.営業基盤を進化させる。
①成長地域を中心に、組織の整備と積極的な投資を行ない規模の拡大を図る。
②顧客ニーズのある海上貨物事業やロジスティクス事業に積極的に取り組む。
③ゲートウェイ機能と域内物流機能を強化する。
④効果的なスペース対策により輸送力の増強と仕入単価削減を図る。
⑤NYKグループシナジーを深化させる。
2.経営基盤を確立する。
①五極体制を深化させ、併せて極間の連携を一層強化する。
②将来を見据え、最新鋭のITシステムを整備する。
③輸送品質の向上とコストの削減に徹底的に取り組む。
④グローバル財務体制の整備を図り、資金効率の向上を図る。
⑤グループ内部統制システムを構築し、企業としての信頼性を高める。
⑥コーポレートガバナンスを強化する。
3.グループを支える人材を確保・育成する。
⑦ビジョンを実現する人材の確保と育成を図る。
⑧海外Keyスタッフの確保と育成を図る。
（3）定量目標（連結）
2008年3月期（2005年3月期実績）
営業収益2000億円（1482億円）
営業利益123億円（104億円）
経常利益125億円（109億円）
当期純利益76.5億円（68.0億円）
（4）地域別基本方針と定量目標
1．日本
＜基本方針＞
○輸入・ロジスティクスの取扱増を図る。
－国内でのロジスティクスを絡めた輸入サービスの開発と販売強化
－海外の輸出販売と歩調を合わせた取り組み強化
○航空輸出の取扱増を図る。
－事業戦略とコスト競争力に基づいた販売強化
＜定量目標＞
営業収益990億円（2005年3月期842億円）
営業利益69.0億円（同66.2億円）
2．米州
＜基本方針＞
○北米での自動車部品物流での強みを発揮し、アジア・欧州からの輸入販売力を強化する。
－米国西海岸でのゲートウェイ機能の強化
－NAFTA物流への取り組み強化
＜定量目標＞
営業収益158億円（2005年3月期125億円）
営業利益8.5億円（同7.0億円）
3．欧州
＜基本方針＞
○欧州域内物流と極間物流の取扱増を図る。
－ドイツ・オランダなどでのゲートウェイ機能の強化・輸送サービスの開発
－中・東欧での営業基盤の強化
－ロシアへの展開
＜定量目標＞
営業収益215億円（2005年3月期153億円）
営業利益15.0億円（同12.4億円）
4．東アジア
＜基本方針＞
○中華経済圏物流の取扱増、並びに日本・欧米への輸送取扱増を図る。
－中国展開の推進（沿岸部でのゲートウェイ機能の強化、内陸部への展開、
NYKグループとの連携・協業強化
－国際輸送力の強化
＜定量目標＞
営業収益370億円（2005年3月期243億円）
営業利益17.0億円（同10.6億円）
5．南アジア・オセアニア
＜基本方針＞
○アジア域内物流での当社グループの強みを発揮する。
（日本・中華圏・アセアン域内物流）
－進出地域での事業基盤の強化
（タイ・ベトナム・フィリピン・マレーシアなど）
－成長地域への展開（インド、中東）
○欧米への輸送取扱増を図る。
－国際輸送力の強化
＜定量目標＞
営業収益295億円（2005年3月期141億円）
営業利益13.5億円（同7.9億円）
