LNEWSは、物流・ロジスティクス・SCM分野の最新ニュースを発信しています。





物流・ロジスティクス・SCM分野の最新ニュースを発信

東京電力/「外部電源式アイドリングストップ冷暖房システム」77%CO2削減

2005年08月10日/未分類

東京電力(株)と日野自動車(株)は、長時間エンジンをかけたまま待機する機会の多いトラックの冷暖房に、外部から直接電力供給を行うことによりアイドリングストップを推進し、環境負荷の低減を図る「外部電源式アイドリングストップ冷暖房システム」の開発を進め、来年3月末まで、東神トラックステーション(神奈川県大和市)において、同システムを利用した実証試験を開始する。

CO2をはじめとする温室効果ガスや有害ガスの排出量の削減が求められる中、特に運輸部門においては、2003年度のCO2の排出量が1990年度比20.1%増加するなど、排出ガスの総排出量削減に向けた具体策が急務となっている。

これを解決するための有効な方策としてアイドリングストップが注目され、ドライバーの仮眠や荷受け・荷降ろしまでの待機時間など、やむを得ずエンジンをかけたまま運転室内の冷暖房を使用し駐停車するケースがあり、長時間のアイドリングを効果的に抑制することが課題となっている。

こうした状況を踏まえ、東京電力と、物流に伴う環境負荷の低減をめざす日野自動車は、共同で、システムの開発に取り組んできた。

本システムは、運転席に設置する「外部電源式冷暖房装置」と、駐車場に設置し外部から冷暖房装置に直接電力を供給する「給電スタンド」(外部電源供給設備)で構成され、長時間の駐停車時にエンジンを停止した状態で冷暖房の使用が可能となる。

今回の実証試験は、国土交通省の後援をはじめ、(財)貨物自動車運送事業振興センターと運輸事業者3社の協力で、東神トラックステーションの駐車場に3台の「給電スタンド」を設置するとともに、3社が所有する6台のトラックに「外部電源式冷暖房装置」を搭載し、実際に日々の運行業務において本システムを活用して、使い勝手など実用面での課題抽出や、課金システムの性能ならびに品質の検証などを行う。

本システムを利用してアイドリングストップを実施することにより、大型トラック1台で1時間あたり、CO2で約77%、NOxでは約97%の環境負荷低減効果(冷房時)が期待できるとともに、駐車場における排出ガスの発生がゼロとなり、騒音の低減も可能となる。

さらに、アイドリング時のトラックの燃料消費コストに比べて、本システムの電力消費コストは約1/5(冷房時)で済むことから、運輸事業者のコスト面でも大きな効果が期待できる。

東京電力と日野自動車は、今回の実証試験を効果的に実施し、システムのコストダウンを含め実用化に向けた取り組みを継続するとともに、今後は、冷暖房のみならず、冷凍庫や冷蔵庫を積載した車両への応用など、さらなる検討を進め、環境負荷の低減に貢献する。

関連記事

未分類に関する最新ニュース

最新ニュース