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大阪ガス、ヤマトシステム開発/ガスメーターSCM共同推進

2005年08月24日/未分類

大阪ガス(株)とヤマト運輸グループのヤマトシステム開発(株)は、ガスメーターのSCMに関する業務を共同で取り組む。

開始は平成18年1月を予定しており、新たなメーター物流システムを共同開発し、ガスメーターのSCMによる在庫削減、コストダウン、生産性の向上を図る。

大阪ガスは近畿2府4県の約670万戸に都市ガスを供給しており、ガスメーターの取付・取替件数は年間約60~90万件、日々2000~5000件の工事が各地域で行われている。

メーターは約180種類ある上、メーターの受発注は人手で行われていることなどから、大阪ガスや工事会社、メーターメーカーなど、約330拠点、全体で約15万台のガスメーターを在庫として抱えている。そのため、メーター流通の改革により、在庫削減によるコストダウンと欠品抑制のためのフレキシブルな生産が課題だった。

そこで、ヤマトシステム開発は、まずメーターの流通状況を個別に把握できるようにするため、宅急便で培った荷物の個別管理でのノウハウをメーターに応用し、大阪ガス向け個別管理システムを構築した。

ガス設備部材における個別管理システムの導入は、ガス業界初の取り組み。また、大阪ガスは、POS(Point Of Sales)方式の考え方を活用し、日々の取替情報から発注量、在庫量のコントロールが可能となるPGRシステムを独自に開発した。

ヤマトシステム開発の個別管理システムと大阪ガスのPGRシステムを組み合わせ、さらにヤマトシステム開発が配送の一括管理を行うことで、在庫削減と欠品抑制を両立し、トレーシング機能を併せ持つ物流システムを構築することができた。

これにより、平成15年に約15万台あったメーター在庫は約6万台となり、約11億円分の在庫を削減することができ、運営コストを年間約2億円削減することができる。

今までは、メーターの受発注は需給管理システムと工事管理システムの2つのシステムで行われており、需給管理システムでメーターの需給・配送管理を工事管理システムでメーターの個別管理を行っていた。これを1つのシステムに統合させたものがPGRシステム(Point of Gas meter Replacement)。

今後、共同推進するサプライチェーンマネジメントの特長と効果
1.ヤマトシステム開発によるメーター物流の最適運用
システムでは、ヤマトシステム開発がガスメーターの配送、回収、在庫管理を一括して行う。これにより、現在14拠点ある大阪ガスの倉庫と3拠点あるメーターメーカーの倉庫を1拠点に集約し、運営コストの削減を実現する。

また、大阪ガスのPGRシステムとヤマトシステム開発の個別管理システムを連携させ、工事会社の在庫状況を管理し、過剰在庫を早期に発見することや、適正な在庫数の見直しを迅速に行うことができる。

2.ガスメーター取替時点管理による納入期間の短縮で在庫の大幅削減
工事作業員が、現場でガスメーターのバーコードをスキャナーで読み込むだけで工事情報を管理できる。この日々の工事情報を分析することにより、全180種類のガスメーターの需要動向を正確に把握できるようになる。

これにより、メーターメーカーでの部品の事前手配が可能となるため、発注から納入までの期間を約60日から約14日に短縮でき、在庫の大幅削減が可能となる。

3.ガスメーターの生産性を向上
今回のシステム導入にあわせ、メーターメーカーでジャスト・イン・タイムの要素を一部取り入れた。そして、PGRシステムによりメーターメーカーへ日々の需給情報を連絡することで、ガスメーターの効率的な生産計画の作成や無駄のない部品調達が可能となりガスメーターの生産性が向上します。これにより、将来のガスメーター調達費用の圧縮も期待できる。

ヤマトシステム開発は、今回のサプライチェーンマネジメントを他のガス会社等へも提案し、お客さま本位の物流システムを構築することで、企業の業務効率化・サービスレベル向上を支援する。

問合せ先
ヤマトシステム開発(株)
経営管理部:佐々木・向浜
TEL03-5633-5400、FAX03-5633-5404
webmaster@nekonet.co.jp

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