IDCJapan(株)は、2004年における国内SCMソリューション市場規模実績と2009年までの市場規模予測を発表した。
2004年の国内SCMソリューション市場規模は2637億円であり、対前年比2.8%のプラス成長となった。今後5年間は、年間平均成長率2.6%で成長し、2009年には2995億円に達する見込み。
IDCは、国内SCMソリューション市場を、パッケージアプリケーションおよびインフラストラクチャソフトウェアを含む「ソフトウェア関連投資」、ITコンサルティング、インプリメンテーション、サポート、トレーニング、アウトソーシング/管理を含む「ITサービス関連投資」、そしてハードウェア、ネットワーク機器、通信サービスなどを含む「その他の投資」に分類している。
2004年の国内SCMソリューション市場のセグメント別内訳は、「ソフトウェア関連投資」が対前年比5.1%増の386億円、「ITサービス関連投資」が対前年比3.8%増の1,530億円、「その他の投資」が対前年比0.3%減の722億円だった。
製造業では、従来からの中国を始めとしたアジア各国への生産シフトの流れに対して、高付加価値製品を中心とした生産の国内回帰が見られるなど、最適生産への絶え間ない変革が行われている。
また、このようなグローバルな活動を前提としたダイナミックなサプライチェーンの構築には、消費者や需要家の動向をいち早くつかむ仕組みや、適切なタイミングでデリバリーを行う物流網の整備も必要となる。
「サプライチェーンは、さまざまな業種の企業で構成される一連のビジネスプロセスであり、構成メンバーの企業間および企業内の拠点間での情報共有の仕組みが基本的な要件として求められる」とIDCJapanのシニアマーケットアナリストである梶田久司は分析している。
さらに、「SCMソリューションの価値向上のためには、マスターデータの一元化、サプライチェーンワークフローの管理、標準化されたKPIの設定と実績のモニタリングの仕組みが必要となる」と述べている。
今回の発表は、IDCが発行したレポート「国内SCMソリューション市場2004年の分析と2005年~2009年の予測」(J5090105)にその詳細が報告されている。本レポートでは、国内SCMソリューション市場の市場規模実績と予測、産業別動向などが示されている。
IDCが定義するSCMソリューションを構成するコンポーネントには以下のような一連の構成要素と、その組み合わせが含まれている。
SCMソフトウェア:ソフトウェアには、エンタープライズ系アプリケーションソフトウェアのほか、OSをはじめとするインフラストラクチャソフトウェアが含まれる。
SCMサービス:IDCにおける既存のサービス分類では、ソリューションとして提供され得るサービスに、コンサルティング、インプリメンテーション、オペレーション、サポート、トレーニングのアクティビティが含まれる。
その他:その他にはハードウェア、通信サービス、およびネットワーク機器関連支出が含まれます。(ハードウェアにはPC、サーバー、プリンター、ファックス、スマートハンドヘルドデバイスなどが含まれる。)
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