IDC Japan／SCMソリューション2012年に3,791億円と予測

IT専門調査会社IDC Japanは2月21日、国内ITソリューション市場規模予測を発表した。
これによると、SCMソリューション市場の2007年～2012年年間平均成長率（CAGR:Compound Annual Growth Rate）は4.9％で、2012年に3,791億円、CRMソリューション市場は6.0％で、6,245億円、ERPソリューションは5.4％で1兆1,635億円に達する見込み。
SCMソリューション市場は、生産計画や需要予測といったプランニング系のソリューションからマスターデータ管理やRFIDへの対応を始めとして、ソリューション面では在庫管理、物流管理や倉庫管理といった実行系のマネージメントへとトレンドが移行している。
国際競争力を強化すべく、TTM（TimetoMarket）を短縮するためには、海外における生産と部品調達、および国内における設計と水平分業化を進めるともにスムーズなコラボーレーションを製造業とサプライヤー間で行わなければならず、SCMは必須のソリューションとなっているとしている。
CRMソリューションが堅調に推移した理由は、カスタマーサービス、コンタクトセンターにおいて比較的大規模なシステム構築が行われたことが挙げられ、2006年から需要が高まっているSaaS型CRMは、初期導入コストを低く抑え、導入時のリスクを最小限に抑えられる点がユーザー企業に受け入れられ、2007年も活発に導入が行われた。
ERPソリューション市場は、コンプライアンスへの対応からERPパッケージへのIT投資が活発でした。従来のホワイトカラーのコスト抑制を目的に導入されてきた財務会計や人事給与系のバックオフィスソリューションから、販売管理や生産管理といった企業のコアコンピタンスを支えるIT投資が拡大している。
CRM、ERP、SCMを軸とした国内ITソリューションは、長期的にはソリューションに活用されるソフトウェアの大半がオンデマンドデリバリー型ビジネスへモデルが移行していくとIDCではみている。
「ベンダーは、業種や業務に深く精通した現場感覚を持つプロフェッショナルな人材の確保と強固なエコシステムによる相乗効果を狙い、ユーザー企業に長期的なコミットメントを打ち出すべきである」とIDCJapanソフトウェアグループマネージャーの赤城知子は述べている。
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