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アルティア橋本/RFID利用で棚卸作業工数が50%削減

2006年03月20日/IT・機器

自動車用外装部品製造業の(株)アルティア橋本はNECと共同で、ラジエターグリルなどの外装部品製造の心臓部となる金型や製造設備などにRFIDを直接取り付けて効率的に管理する「金型管理システム」の実証実験を行い、棚卸管理工数が50%削減した。

金型は、RFIDの装着が難しい金属素材であり、かつ、高熱・油・振動・湿度等の厳しい環境下で利用されるため、RFIDを直付けして利用することは製造業全体においても極めて先駆的な試みで、製造会社各社の往年の課題を解決するものとなる。

アルティア橋本では、今後、同社の6工場で保有する4万点の金型・冶具や設備機械など全ての生産設備資産を対象に「RFID直付け金型管理システム」の導入を計画しており、棚卸作業工数の80%削減や、資産管理精度のさらなる向上を目指している。

本実証実験は、NECおよびNECエンジニアリングが培ってきたRFIDに関する技術を適用したもので、RFIDの装着が難しいとされる金型本体に金属対応RFIDを直付けし、資産の棚卸や工場間移管の際に、ハンディターミナルを通してサーバの資産管理電子台帳上にある保管場所情報や移管情報を参照し、それらの内容を適宜変更する。これにより、迅速かつ正確に資産情報の確認・更新を行う。

資産管理電子台帳は、NEC、村瀬電気(株)およびアルティア橋本が共同で構築したもの。4万点の金型・冶具や7千点の製造装置などの資産に対し、その型番・保管場所(工場名・倉庫内設置位置)・利用履歴などをデータベース化(電子台帳化)した。本社サーバで一元的に管理し、WAN経由で各工場が情報を共有することを可能にしている。

アルティア橋本では、自動車の生産終了後に必要となる補修用製品を生産するため、金型を15年以上保管し、同社の6工場に、大小様々な形状の4万点の金型・冶具や製造装置など多くの資産を保有している。

これまで、対象となる金型のピッキングや金型の棚卸・工場間移動の際は、熟練作業者が紙台帳と金型を目視で照合しており、作業には非常に時間がかかっていた。また、大きく重い金型を保管棚から出し入れしながら行う照合作業は危険を伴い、金型管理における作業効率化や安全性の向上が課題になっていた。

このような課題に対し、NECは、熟練作業者でなくとも誰もが簡単に金型管理作業を行うことができる「RFID直付け金型管理システム」をアルティア橋本に提案し、今回の共同実証実験に至った。

問い合わせ
NEC
第二国内SI推進本部
土田
電話03-3798-6844
rfid@2dsi.jp.nec.com

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