JFEシステムズ(株)と生活協同組合コープさっぽろは、メーカーと小売が加工食品表示における今後の課題などに取り組むための、新たな共通基盤を構築する「電子食品カルテシステム」の開発に合意した。
現在、消費者からの加工食品表示内容への関心やアレルゲン対応への要求が高まっており、食品流通においては、品質情報のタイムリーで適正、かつ正確な伝達が不可欠であり、その取り組みがメーカーにとっても作業効率の良いものであることが重要となっている。
一方、加工食品は原料から製造方法までが商品毎に異なることに加え、現状では小売先で要請される食品カルテ(仕様書)のフォーマット(書式)や記入内容が異なることから、メーカーにとって品質情報のアウトプット作業は非常に煩雑となっており、品質情報の記録・全体管理も難度の高いものになりつつある。
コープさっぽろでは、2003年度からWebによる食品カルテシステムを国内小売で先駆けて開発・運用しておりましたが、前述の現状に対しメーカーなどのパートナーとともにより使いやすいシステムを構築しようとする志向があり、今回の開発合意にいたった。
今回のシステムでは、(株)ファイネットが運営する加工食品・酒類商品情報データベース“FDB”(ファイネット商品情報データベース)より、JANコードやITFコード、アレルゲン情報・主原料の遺伝子組み換え情報等の基本情報を入手し、小売各社がメーカー各社から情報を入手する手間と、メーカーが小売各社へ個別対応している情報提供の手間を、双方共に大幅削減する。
加えて、JFEシステムズの品質情報管理ソフトウェア“Mercrius”(以下:メルクリウス)を今回コープさっぽろで開発するシステムに接続可能とし、メーカーから小売まで商品の適正な品質情報を共有しようとする取り組みとなっている。
JFEシステムズでは、今回の仕様を「メルクリウス」に盛り込むことで、食品メーカー・小売流通両者の業務効率化を実現し、メーカー側への導入の拡大を図り、国内の小売チェーンに対しても、本システムの採用を促していく。
テストリリースを2007年2月に予定しており、リリース以降は、コープさっぽろでの発表、JFEシステムズでのHPやカタログなどで改めて紹介する。
本システムのサービスも含めて、3年後に食品事業の売上を15億円規模とすることを目標としている。
問い合せ
JFEシステムズ(株)
プロセス営業部
食品営業グループ築城(ついき)
TEL03-3283-7139