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ファミリーマートなど3社/コンビニSCM領域で電子タグ実証実験

2007年02月13日/IT・機器

(株)ファミリーマート、伊藤忠メカトロニクス(株)、東芝テック(株)の3社は、SCMでの電子タグ活用領域の効果検証を目的に、経済産業省が主催する「電子タグ実証実験事業」のコンビニエンスストアの実証実験を2月6日から開始した。3社の電子タグの実証実験は昨年2月に続き2回目。

実証実験は一般路面店で実施し、中食工場から物流センター、店舗に至るコンビニエンスストアでのサプライチェーンで、幅広い実証データ収集を図る。

具体的な検証テーマは、中食工場から物流センターまでの流通・物流過程でバット、ケースなど入出荷単位での検品業務の時間短縮、省力化のほか、店舗での入荷検品の効率化と時間短縮による接客時間の確保、電子タグ対応POSレジによる「レジ待ち時間の短縮」、一般顧客に対する電子タグの活用方法提案と認知度向上――など。

「個品電子タグ」「物流電子タグ」の2つの電子タグを利用し、これに伴う周辺機器も多く活用する。個品電子タグは弁当、おにぎり、飲料などの商品に取り付け、物流電子タグはバット、ケースに取り付けて使用する。

実験の流れとしては、製造段階の中食工場では米飯(おむすび、弁当、寿司)製造ラインの最終工程で、「個品電子タグ(HF)」への商品情報の書き込みと発行を「HFラベルプリンタ」で実施。貼付した個品電子タグを据え置きの「HFアンテナリーダライタ」で読みこみ、製造数量をチェックする。将来的には、サーマルラベルと電子タグを一体化することで、大きな効果を得ることが可能。

その後、店別に仕分けをした商品をバットに入れて、そのバットに「UHFラベルプリンタ」より発行された「物流電子タグ(UHF)」を貼付。据え置きの「UHFアンテナリーダライタ」を活用し、出荷検品を一括で行い、出荷検品の精度向上と効率化を図る。参加工場は戸田フーズ(株)の戸田工場とトオカツフーズ(株)の野田工場。

物流センターでは据え置きの「UHFアンテナ」を利用し、一括でバット単位の入荷検品を行う。米飯以外の電子タグ貼付対象商品に「HFラベルプリンタ」を使って「個品電子タグ(HF)」に情報の書き込み・発行。再度店別に仕分けし、バットに「物流電子タグ(UHF)」を貼付、「UHFアンテナリーダライタ」を使用し、一括で出荷検品を行う。参加物流センターは西野商事(株)の浦安センター(加工食品・ペットボトル飲料・缶飲料)、ファミリーコーポレーション(株)の戸田センター(米飯以外の中食商品・チルド飲料・デザートなど)。

ファミリーマート店舗では、店舗スペースや店舗の環境に応じて「UHFアンテナ」または「UHFハンディターミナル」を利用し、バット数・ケース数の入荷検品を行う。一部の店舗直送の電子タグ貼付対象商品には「個品電子タグ(HF)」のタギングを「HFハンディターミナル」を使用して行う。会計の際には、EXPRESS POSで一括読取りによる会計を行う。参加店舗はファミリーマート南池袋二丁目店、池袋四丁目店。

実験に参加する各社の役割は、ファミリーマートが実証実験全体のコーディネート、実証実験店舗の提供、中食工場、物流センターとの実施体制確立と電子タグを利用した店頭オペレーションの提案と効果検証。伊藤忠メカトロニクスは電子タグの開発、リーダライタ(中食工場・物流センター・店舗・携帯電話用)などの評価・選定・調達、タグ、SCM関連システム全般の開発。東芝テックは電子タグスキャンPOSシステムの開発を受け持つ。

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