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山九/増資で105億円調達、福岡など4物流拠点新設

2007年03月09日/物流施設

(株)山九は物流施設の建設資金などの確保を目的に、公募増資と第三者割当増資を行い、105億円を調達する。資金調達に伴い、山九の拠点計画が明らかになった。資金は福岡中核物流センターなど国内外5拠点の取得関連費用に充てる。

増資は一般公募として一株615円、総額98億4000万円で発行し、第三者割当分は全株を野村証券に割り当てる。第三者割当増資の払込総額は11億7920万円。

増資調達での手取り資金は105億4280万円で、このうち62億6700万円を設備資金に、残額を設備資金として借り入れた資金の返済に充当する。

既に借り入れて投入した設備資金は、大阪南港物流センターの買取資金29億円、福岡中核物流センターの土地取得資金12億4500万円、鹿島物流センターの土地取得資金5億2200万円で、これらの取得に伴って借り入れた資金について、増資で自己資金に転換。

資金調達によって明らかになった拠点建設計画のうち、福岡中核物流センターは「九州域内での一極化が進み、消費財物流の需要が拡大し、輸出入貨物、コンテナ取扱量も増加する」として、コンテナ輸出入貨物を取り扱う大型拠点を新設する。

港頭地区での倉庫機能を強化するとともに、分散している倉庫群の集約を進め、収益向上を図る狙い。投資額は44億5900万円で、このうち借入金で既に支払った12億4500万円を増資資金に置き換える。2008年1月に竣工する計画で、土地面積は1万7500㎡、鉄骨造4階建て、延床面積は3万1021㎡。

また、茨城県神栖市に建設する鹿島物流センターには22億7000万円を投資し、既に借入金で支払った額5億2200万円の返済に増資資金を充てる。

鹿島物流センターは主要顧客の化学メーカーが生産能力を増強するのに対応し、業容を拡大して収益の増強を図る。

2007年3月に着工し、2008年3月をめどに竣工する計画で、土地面積は賃借を含めて3万5963㎡、鉄骨造、延床面積1万8466㎡。

このほか、広島県大竹市にコンテナヤード倉庫を建設する計画で、13億500万円を投じ、2008年3月に完成させる。土地面積は1万6500㎡で、建物は鉄骨造1階平屋建て、延床面積は6100㎡となる。

主要化学メーカーが新設する工場のコンテナ荷役作業を獲得するとともに、周辺倉庫の集約統合を行い、保管・作業効率を向上させる。

海外拠点では、シンガポールの「トアス物流センター」を増強。既に着工済みで、投資額は8億1100万円。2008年6月の完成めどで、追加施設は鉄筋コンクリート造のハイラック、4階建ての低・定温倉庫の2施設、延床面積は1万1695㎡。

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