TIS(株)は7月10日、(株)パルタックの「流通ビジネスメッセージ標準」(流通BMS)に対応したEDIシステム通信環境を構築したと発表した。共同実証を経て実稼動までをTISが支援した。
パルタックは、小売・卸・メーカー間の電子データ取引に積極的に取り組んできたが、相手企業により異なるシステム環境が必要な従来のEDIでは、増加する取引先企業数やデータ量に伴い、管理コストの増加が課題となっていた。
また、流通システム開発センターの「流通システム標準化事業」の共同実証に参加したことで、業務効率化に向けた積極的なシステム対応が急務となっていた。
TISが構築したシステムは、(株)データ・アプリケーションのEDIミドルウェア「ACMS」をコアとした流通BMS EDIシステムで、公衆回線を使用したレガシーなデータ交換技術仕様のJCA手順などの対応に加え、インターネット技術を使用したAS2手順、ebXML/MS手順やJX手順に対応したシステムとなっている。
パルタックでは、2006年12月上旬にプロジェクトを立ち上げ、2007年4月中旬に小売業との流通BMS EDIによる接続を開始。同プロジェクトでTISは、パルタックの既存EDIシステムを停止することなく、流通BMSEDIシステム環境を約4か月で構築し、本番業務を稼動させた。既に大手小売業との流通BMS EDIによる接続が開始されている。
パルタックでは今後、流通BMS EDIによる接続企業を増やすことで、通信コストやアプリケーションメンテナンスコストの大幅な削減、伝票レスを目指す。