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五洋建設/ベトナムの大規模コンテナターミナルを受注

2007年07月19日/国際

五洋建設(株)は7月17日、ベトナムのコンテナターミナルで最大水深岸壁となる「SP-PSAチーバイ国際多目的バース建設工事」の設計施工を円換算約136億円で受注したと発表した。

場所はベトナム南部のチーバイ、カイメップ地区で、工期は24か月、8月の着工を目指す。

チーバイ地区はベトナム南部ホーチミン市郊外のブンタオ省に位置し、大規模開発が予定されている商業エリア。近隣に位置するホーチミン地区のコンテナ取扱量は、1995年以降年間平均19%程度の順調な伸びを示し、2005年は約220万TEUに達するなど、コンテナ処理能力が限界に近づいている。

ホーチミン地区の岸壁水深は10mと浅いため、1500TEU級のコンテナ船しか利用できない。コンテナ取扱量は今後も年間20%前後の伸びが期待され、2013年には1000万TEUもの取扱量に達すると予測されていることから、周辺地区の取扱量拡大と大型船に対応できる新たな港湾整備が求められていた。

チーバイ、カイメップ地区ではMaersk、Hutchison、Dubai Ports World、SSA Marineなどの国際的ターミナル運営会社による港湾開発が多く予定され、国際ゲートウェイ港を目指した整備が進められようとしている。

「SP-PSAチーバイ国際多目的バース建設工事」もその代表的事業で、ベトナム海運・港湾経営の海運公社であるVINALINESグループのSaigon Portと、旧シンガポール港湾局から民営化されたターミナル運営会社のPSA International Pte Ltdとの合弁会社であるSP-PSA INTERNATIONAL PORTが事業主となって行なう。

入札は設計・施工方式で、2007年5月14日に五洋建設を含む日本・中国・韓国の4企業グループが参加した。

主な工事内容は、6000TEU級のコンテナ船が利用できるよう水深14.5m、全長600mの桟橋式コンテナ岸壁築造、その前面と泊地浚渫、背後地の軟弱地盤を改良し約27haのコンテナ埠頭を建設するなど。

これにより、ベトナムで最大水深岸壁を持ち、年間処理能力200万TEU程度を有する大規模コンテナ集積ターミナルが整備される。

これらの工事は五洋建設がベトナムで1998年に港湾工事を受注して以来5件目の受注で、ベトナムでのODA以外のプロジェクトとしては初受注。ベトナムでは南部を中心に民活資本コンテナターミナルプロジェクトが今後も計画されていることから、「営業活動を積極的に展開していく」としている。

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