NECは、上海の合弁会社、上海日電快通管理咨詢有限公司を通じ、日系企業を対象とした「迅速通関サービス」を開始した。中国でEDIシステムを活用した同サービスの提供は初めて。
NECが上海の税関関連部門と協力して構築したEDIシステムを活用し、日系企業が上海で行う輸出入の税関手続き業務を効率化し、申告処理に必要な期間を大幅に短縮するもの。
これまで各企業が保税地区に設置された端末装置から手作業で入力する必要があった貨物の搬入申告業務を、各社のサプライチェーンシステムからNECのEDIシステムを経由して直接実施することを可能とする。
期間の短縮とともにサプライチェーン全体の可視化・効率化を実現する。
上海日電快通管理咨詢有限公司ではサービス提供に先立ち、2007年2月から大手日系半導体・電子部品商社向けにトライアルサービスを提供、同社の保税施設入庫登録処理にかかる時間を10分の1に短縮するなど、通関手続き業務の大幅な効率化を実現した。
本格展開にあたり、NEC・住友商事・上海市の投資公司による、総額約2億円の増資を実施。今後はこの資本を基に、EDIシステムの機能強化を図り、海運・空運マニフェスト管理や電子手冊への対応、大上海圏異地通関サービスの提供などの新サービスを段階的に展開する。
NECでは、今後3年間で約20社への提供を見込んでいる。
