(株)近鉄エクスプレスは10月3日、中国法人の北京近鉄運通運輸有限公司(北京近鉄)とともに、9月29日に就航した上海虹橋-羽田間のシャトル便を利用した新混載サービスの運用を開始したと発表した。
到着空港となる羽田では、現在輸入通関を行うことができないことから、千葉県市川市にある同社の第4原木ターミナルに保税転送後、各所轄税関での輸入通関の手配を行う。顧客の要望により、成田市にある成田空港貨物地区への転送にも対応する。通関許可後の貨物は近鉄エクスプレスが配送手配し、顧客の指定場所へ納品する。
上海・虹橋-羽田間では現在、全日本空輸、日本航空、上海航空、中国東方航空の4社が就航しているが、各社の午前出発便と午後出発便を併用する。
原木での通関は原則24時間・365日対応が可能で、成田空港に比べて都心に近いことから、トータルの輸送所要時間の短縮が可能となる。また、KWE第4原木ターミナルはロジスティクス機能・国内配送機能を持つため、緊急度に応じた配送手配が可能。
こうした特徴を生かすことで、羽田空港到着同日の輸入通関が可能となり、午前便を利用した場合には輸入通関後の同日配送の手配も可能となる。また、午後便を利用した場合でも羽田空港到着同日の輸入通関、翌日午前中の混載配送サービスでの配送が可能となる。
近鉄エクスプレスでは今後の羽田空港の国際化に対し、市場での需要動向に応じて原木地区での施設機能を有効活用し、輸送所要時間の短縮などのサービスを提供していくとしている。