国際海事機関(IMO)は11月29日、ソマリア沖で増大している海賊・武装強盗の脅威に対応するため、あらゆる海賊・武装強盗行為を非難するとともに、ソマリア暫定政府に対してインド洋に展開している艦船などが海賊行為に対応するために領海内に立ち入ることを認めることについて、国連への同意通知を要請するなどの総会決議を採択した。
ソマリア沖はスエズ運河の南に位置し、紅海の出入口に当たることから、アジア-欧州間の海上輸送を利用する日本など多くの国が支持して採択された。同海域では海賊や武装強盗が増加しており、10月には日本関係船舶も襲撃されるなど、海賊対策の緊急性が高まっていた。
決議ではこのほか、IMO加盟国政府と関係団体に、海賊撲滅の取り組み、奪取されている船舶の早期開放支援を要請。またソマリア近隣沿岸国に、海賊撲滅のための地域協定締結を求めた。