日本インフォア・グローバル・ソリューションは12月11日、自動車部品産業向けにサプライチェーン、生産、品質管理などのプロセスを改善し、導入企業の事業価値向上を支援するソリューション「インフォア・オートモーティブ・エッセンシャル」を発表した。同日から日本での提供を開始する。
自動車部品産業に特化した同ソリューションは、取引先管理から購買、物流、生産計画、在庫管理、受注処理、生産監視と報告、セールス・マーケティング、意思決定支援、顧客管理など、幅広い業務を連携させ、可視化を通じて業務改善を促すもの。インフォアは最近5年間で30社以上を買収しており、買収を通じて特定の業種・業務にフォーカスしたソリューション提供を強みとしている。
新ソリューションを発表した米国本社のジョン・フラヴィン上級副社長は「現在の自動車産業は世界的にM&Aが進展しており、グローバルサプライヤーである大手9社も、将来的には集約が進むだろう。一方で、北米の自動車メーカーは、インドなど新興国にもサプライチェーンが伸びており、メーカーの動きに合わせて部品サプライヤーも各国への進出が盛んになるとともに、進出エリアの拡大に伴い、小ロット化が進む」と述べ、サプライヤーを取り巻く環境が厳しくなっている現状を指摘。
部品サプライヤーがOEMメーカーから要求される課題に円滑に対応するためには、既存システムとシームレスに接続でき、業界・業務に特化したインフォアの新ソリューションが、システムの総所有コスト(TCO)の面からも優位であることを強調した。
オートモーティブ・エッセンシャルと名付けられた新ソリューションには、基幹系システムを核に複数の取引先企業のサプライチェーンを可視化し、管理する「インフォアSCMビジビリティ&コントロール」、補充・調達を統合管理し、VMI、ミルクランといった特別輸送をカバーする「インフォアSRMサプライ・ウェブ」など、顧客ニーズに応じて組み立てることが可能な、多彩なアプリケーションで構成。サプライチェーン上で発生した問題への対処を行うシステムも備えた。
インフォアでは、日本市場での提供開始に合わせて、自動車業種専任の営業担当、プリセールス部隊などの体制を整え、OEMメーカーや部品サプライヤーを対象に、積極的なアプローチをかけていく。販売はSIパートナー、自動車業界のコンサルタントなどを通じて行う。
<ジョン・フラヴィン上級副社長>