神戸物産／「食のSCM構築」を断念、エジプト政府との交渉難航で

神戸物産は1月16日、エジプト政府から購入認可を受けたエジプト国有地について、エジプト政府との売買契約締結交渉が難航し、当初のスケジュールが大幅に遅れ、プロジェクト履行が難しくなったとして、プロジェクトの中止を発表した。農作物原料の自社農園として日本に向けた「食」のSCMを構築・実践する拠点にする方針だった。
プロジェクトでは、食品メーカーとしての経験を活かすために現地法人の設立、自社工場の建設を予定し、自社で使用する農作物原料を自社農園で栽培することも視野に入れて検討していた。規制が厳しくなった「農薬ポジティブリスト制度」にも対応でき、日本への新たな商品供給基地として機能させる狙いもあった。
エジプト国内で原材料の生産から商品の加工・製造までを行い、自社輸入を経て、日本国内のFC店舗での販売に至るまで「食のSCMの仕組みを構築、実践することができる」拠点として計画を進めていた。