ユナイテッド・テクノロジー・ホールディングスは5月1日、グッドウィル・グループ経営陣より提携協議を打ち切るとの連絡を受け、グッドウィル・グループとの事業提携・資本提携の締結を断念したと発表した。
一方、グッドウィル・グループも同日、ユナイテッド・テクノロジー・ホールディングスとの提携協議について、ユナイテッド・テクノロジーからの提案を正式に拒否し、交渉を打ち切ることを決定したと発表した。
グッドウィルでは提携協議の提案内容について、グッドウィルの企業価値の維持・向上という観点からは全く合理性がなく、むしろ企業価値を大きく毀損するおそれがあり、また、会社法上禁止されている株主の権利行使に関する利益供与の要求行為に該当する内容を含んでいるとしている。
なお、ユナイテッド・テクノロジーは、グッドウィル・グループに対して、コンプライアンスの強化、従業員の成長を促す施策、チームアプローチによる高付加価値化、製造現場への派遣に関する2009年問題の対応などを提案の柱とし、グッドウィル・グループの企業価値を向上させることが、企業価値向上につながると考え、ことし3月21日に発表したとおり30.40%の普通株式を取得している。
これは、派遣・請負業界の健全化に資することにもつながると考え、友好的に事業提携・資本提携を締結することを目指し協議を継続してきていた。
ユナイテッド・テクノロジーは、グッドウィル・グループ経営陣の株式の買い増しを行なわない、普通株式の増資ついて差し止めをしないでほしい、という要請を受け入れながら、正社員雇用など社会的な課題にも応え得るバリューアッププランを作成し、この提案の協議を重ね、質問事項にも詳細に回答していた。
当初、同社の提供する事業支援に対して、その価値に相当する新株予約権の付与を提案したが、企業価値の評価とその達成確度について見解の相違があり、合意に至ることができなかった。
そこで、グッドウィル・グループ傘下の技術系派遣会社への資本参加などを柱とした新たな提案を4月29日に提出したものの、4月30日にグッドウィル・グループ経営陣より協議を打ち切るとの連絡を受けた。
同社では、協議が中止状態になったと判断し、グッドウィル・グループとの事業提携・資本提携の締結を断念したもので、今後、グッドウィル・グループの筆頭株主として、改めて方針を検討していくとしている。
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ユナイテッド・テクノロジー、グッドウィル・グループ/提携断念
2008年05月02日/SCM・経営
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