第一中央汽船が5月9日に発表した2008年3月期連結決算は、売上高1799億円(前期比50.9%増)、営業利益352億円(2.6倍)、経常利益329億円(2.5倍)、当期純利益228億円(3倍)となった。
外航専用船部門は、ケープ型市況が中国の鉄鉱石輸入をはじめとする鉄鋼原料の活発な荷動きに支えられ年度初めから大幅に上昇、08年初頭に一時的な調整局面があったものの、概ね高水準を維持した。国内、中国の製鉄会社を含めた安定荷主との長期契約による貨物輸送を中心に、日本、中国、豪州、欧州、南米間のコンビネーション輸送も行い、用船市況の高騰に伴う短期用船コストの増加を吸収した。
油送船部門は、上期に25万、10万重量トン型タンカーをそれぞれ1隻保有し、国内荷主向けの長期契約に基く運航で所期目標通りの収益を確保。しかし、07年9月に、シングルハルタンカーの老齢化によるリスクを回避するため、同25万重量トン型タンカーを第三者へ売却、特別利益を計上した。一方、代替船として同国内荷主向けに1月から30万重量トン型ダブルハルタンカー1隻を期間用船したことで採算は低下したが、ほぼ所期目標通りの結果を残した。
中型不定期船分野(約4万重量トンから約10万重量トンまで)は、石炭専用船とパナマックス型(約7万重量トン)を中心とした国内電力会社向けの一般炭輸送、主にパナマックス型、ハンディマックス型(約5万重量トン)による国内製鉄会社向けの鉄鋼原料輸送、三国間の非鉄鉱石・石炭輸送を中心に営業を展開した。市況は、夏場以降一段と上昇し、豪州を中心とした積地での滞船の影響による船舶需給の逼迫も続き、年間を通じて高水準を維持。主に中短期用船による船隊整備を行い、市況を反映した高収益貨物の獲得並びに効率配船に努め、目標を上回る収益をあげた。
小型不定期船分野(約3万重量トンまで)は、北米・豪州地域を中心とする遠洋水域で、市況が年度初めから回復し、夏場以降高水準で推移。北米向け鋼材輸送、北米からの肥料・木材輸送に競争力のある新造スモールハンディ型(約3万重量トン)を投入するなど船隊整備を行い、効率配船・運航に努めた。また、東南アジア・中国地域を中心とする近海水域でも、夏場以降の好調な市況に支えられ、ロシア・中国積み一般炭、東南アジア向け鋼材などの安定的な輸送を行った。
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第一中央汽船/08年3月期、最終利益3倍増
2008年05月12日/決算
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