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第一中央汽船/売上高半減、営業損失44億円

2009年07月31日/3PL・物流企業

第一中央汽船が7月31日発表した2010年3月期第1四半期業績によると、売上高は252億8700万円(前年同期比51.9%減)、営業損失44億5300万円(前期は99億1400万円の営業利益)、経常損失48億300万円(101億2800万円の経常利益)、当期損失26億3600万円(63億3800万円の当期利益)となった。

セグメント別にみると、海運業の売上高は252億3700万円(52.0%減)、営業損失は44億7600万円(前年同期は98億9000万円の利益)となった。

外航海運業の専用船部門をみると、同期の世界の粗鋼生産量は、20%減の28500万トンを記録。引き続き世界一の生産量を記録した中国は、前年同期並みの13900万トンと堅調に推移したが、国内では40%減の1900万トンと近年最低のレベルとなった。

運賃市況については、国内や欧州向けの荷動きが低迷したものの、堅調な中国の鉄鉱石輸入が牽引し、概ね高水準を維持した。国内だけでなく中国の製鉄会社も含めた安定荷主との長期契約による貨物輸送を中心に、日本、中国、豪州、欧州、南米間のコンビネーション輸送も行い、効率運航に努めた結果、前年同期比では減益となったが、おおむね所期の予想を改善することができた。

油送船部門では、10万重量トン型タンカー1隻を保有し、国内荷主向けの長期契約により、所期の目標どおりの収益を確保した。

不定期船部門では、中型不定期船分野(約4万重量トンから約10万重量トンまで)については、石炭専用船とパナマックス型(約7万重量トン)を中心とした国内電力会社向けの一般炭輸送と、主にパナマックス型やハンディマックス型(約5万重量トン)による国内製鉄会社向けの鉄鋼原料輸送やインド、豪州、中国向けなどの三国間の非鉄鉱石、鉄鉱石、石炭輸送を中心に営業を展開。中国向けの鉄鉱石と同国向け石炭の海上荷動き量が増加し、それにより市況の回復が見られ、6月以降の損益改善の一因となったが、前年同期比では大幅に減益となった。

小型不定期船分野(約3万重量トンまで)についても、大型船と同様昨年度後半から市況は大幅に下落したが、2月以降回復が見られた。北米向け鋼材輸送、北米・中南米からの肥料・穀物輸送などでの効率的な配船・運航に努めた結果、前年同期比では減益となったが、所期の予想を改善することができた。

東南アジア・中国地域を中心とする近海水域では、荷動きの低下によりマーケットは低迷したが、ロシア積み一般炭、東南アジア向け鋼材輸送などの効率配船に努めた結果、前年同期比では減益となったが、所期の予想を改善することができた。

内航海運業の内航部門では、石炭専用船は順調に稼働したものの、石灰石やセメント専用船については、公共事業の削減や住宅着工戸数減に歯止めがかからず、セメント生産量・販売量が減少したため、専用船の収益は所期の目標を達成することができなかった。

一般貨物船についても、鉄鋼業界の急激な大幅減産を受けて、一般貨物運賃が低迷。燃料油価格の高騰なども収益を圧迫し、所期の目標を達成することができなかった。

通期の業績予想は、売上高1100億円、営業損失70億円、経常損失80億円、当期損失50億円の見通し。

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