LNEWSは、物流・ロジスティクス・SCM分野の最新ニュースを発信しています。





物流・ロジスティクス・SCM分野の最新ニュースを発信

イヌイ建物/神戸の新倉庫、信託受益権未払いで、通期売上高半減

2009年03月02日/決算

イヌイ建物は2月27日、2009年11月期通期の決算予測を修正した。神戸市灘区で建設中の物流施設「神戸みなと倉庫」の信託受益権を売却した代金が、支払期日までに入金されなかったためで、遅延発生で、見込み売上高はほぼ半減する結果となった。

この物流施設は、イヌイ建物が信託受益権を取得した神戸市灘区の土地(敷地面積3万2807.72㎡)に今月末の完成予定で物流施設(地上4階建、延床面積7万6106.95㎡)を建設。この物流施設も信託受益権化した上で、昨年4月に特別目的会社のローズヒップ・リアルティ合同会社(東京都千代田区)に売却。ローズヒップに売却後イヌイ建物が借り受け、施設名を「神戸みなと倉庫」に変更する予定だった。

イヌイ建物の説明では、入金の期限である27日午後3時を経過しても信託受益権の代金が支払われなかった。このためローズヒップには3月2日付で支払いの催告状を送付し、並行して、物流施設の完成後はローズヒップからの賃貸から自社で物件を保有し、施設名を神戸みなと倉庫とした上で改めて賃貸倉庫とする方向に方針を転換した。

今期決算では、この開発利益5億5500万円(売上利益率5.00%)の計上を見込んでいたが、開発利益の計上が難しくなったため、今回大幅な修正を余儀なくされた。

ローズヒップとの契約では、支払いの催告後も支払いがなされない場合、違約金22億2000万円(売買代金の20%)の支払い義務がローズヒップに生じる条項が盛り込まれているという。

修正後の決算の予測値は売上高130億円(当初予測より45.8%減)、営業利益14億円(36.4%減)、経常利益10億5000万円(47.5%減)、当期利益6億円(45.5%減)と大幅な下方修正となった。

また、11月期の第2四半期決算の予測値は、売上高67億円(60.6%減)、営業利益7億5000万円(53.1%減)、経常利益6億円(60.0%減)、当期利益3億5000万円(56.3%減)に修正した。

関連記事

3PL・物流企業に関する最新ニュース

最新ニュース