日本金属工業は3月19日、昨年5月に発表した衣浦製造所製鋼工場（愛知県碧南市）のリプレースを延期すると発表した。今後の需要動向が不透明なこと、鋼材価格下落に伴う設備コスト低減などが理由で、当初2010年10月に予定していた稼働開始を、2011年10月以降に延期する。
予定していたリプレースは、電気炉、アルゴン酸素脱炭精錬炉、クレーンを更新し、付帯設備として集塵機と水処理設備を併設するもの。総事業費は約150億円で、この設備更新では省ニッケルDシリーズ鋼、精密圧延品などの輸出拡大、安価原料の使用増による原料コスト削減、各ヤードのクレーンの配置適正化による物流時間の短縮などが期待されていた。
