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プロロジス/借り入れ依存軽減へ第1四半期に13億ドルを流動化

2009年03月26日/国際

プロロジスは3月24日、同社の中国事業と日本での不動産ファンド権益をGICリアル・エステート(GIC RE)に売却したことに起因する収入8億4500万ドルを受領したと発表した。

この売却契約には、合計13億4500万ドルの現金受領とすべての債務引継ぎが含まれる。現金のうち約5億ドルについては、今年2月に既に受領。残りの8億4500万ドルについては、規定の監査済み財務諸表を作成し次第、受領する段取りだという。受領した現金は主に返済に回される。

加えて同社は「プロロジス・パーク・三郷II」のGIC REへの売却(売却額1億4000万ドル)について、今後30日以内に完了すると発表した。この処分益と付随する利益は、2009年第2四半期中に受領する。

同社CEOのウォルター C. ラコウィッチ氏は「追加分の売却を加えると、計約15億ドルを現金で確保できる。09年末までにバランスシートを20億ドル分、”デレバレッジ”して借金依存度を低下させるという当社の目標に向けて、大きく前進することになった」と説明している。

このほか、同社は2009年に満期を迎える数件のファンド関連のローン等について対応を急いでいる。主な内容は以下の通り。

①「プロロジス・ノース・アメリカン・インダストリアル・ファンドIII」の担保付ローン1億6700万ドルの3年間の期限延長を実現し、ファンド・パートナーとの間で6000万ドルのローン減額について同意した。

②プロロジス・ヨーロピアン・プロパティーズは、商業用不動産ローン担保証券(CMBS)の債務3億3590万ユーロ(4億5680万ドル)について、事業収入やデリバティブ取引などから得た現金を使用することにより、契約上の満期日より3カ月早い今年4月5日に返済する計画を打ち出した。

③先ごろ発表した通り、プロロジスはプロロジス・カリファルニア・ファンドに代わって、10年間の担保付ファイナンス(1億2000万ドル)を締結させた。このファイナンスのローントゥバリュー(Loan to Value)は50%で、ロサンゼルス盆地とインランド・エンパイア(Inland Empire)にある11の産業不動産が担保となる。ファイナンスからのプロシーズ(収入)は、既に2010年5月までの期限延長となった1億7600万ドルの担保施設債務の借り替え弁済の一部として充てる。

プロロジスCFOのウイリアム E. サリヴァン氏は「中国と日本での事業・権益売却や過去3カ月間の各種対応により、当社の目的は果たされつつある。さらに最近のファンド・ファイナンス策により、今年中に満期を迎えるファンドの50%以上に対応したことになった。当社の直接所有資産の処分などのデレバレッジは今後も続ける計画で、これらの情報については今後90日の間に時期をみて明らかにする」としている。

同社は2008年11月、債務と投資リスクを削減し、経営を立て直すための緊急対策や戦略的計画について発表している。これらの対策や計画には、借り替えと債務完済期日についての再交渉のほか、新規開発の凍結、開発規模の縮小、バランスシート上でのデレバレッジ、一般管理費の削減による資本の確保などが含まれる。(翻訳)

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