日立製作所は4月17日、SAPジャパンと共同でSAPの環境ソリューション、「SAP Environment, Health & Safety」を基盤として活用し、住友化学の化学品の安全管理に関する情報を統合・管理する社内データベース、化学品総合管理システム「SuCCESS」を構築したと発表した。
既に本格運用に入っており、国際対応も視野に入れたこのシステムは、日本の化学メーカーとしては初導入となるという。
SAP Environment, Health & Safetyは、企業の環境、安全、衛生プロセスでのコンプライアンス対応を確立し、対応業務の効率化も実現するもの。今回導入された製品安全(Product Safety)は主要機能の一つで、REACHなどに代表される法規制で求められる化学物質の安全性管理と在庫管理、化学物質の安全な輸送と管理などを実現できる。
住友化学は社内に専門の安全性研究組織を持ち、独自に情報管理システムを構築し運用してきたが、今回情報管理システムを刷新しSuCCESSを構築。SuCCESSにより、長年蓄積してきたデータを活用しつつ、住友化学が取扱う全化学品の安全性や適用法規、MSDSなどに関する情報を一元管理する。
これで全社員がイントラネットを通じて必要な情報を閲覧し、リスク管理に活用できる体制が整った。今回のSuCCESS構築では、米3E Company(カリフォルニア州)に、環境などに関する国際法規関連情報の提供に関しアウトソースした。
