(株)日立製作所は、RFIDを応用し、原子力プラント建設に適用する技術を開発した。
本技術は、社会的な責任が大きく、品質記録等に信頼性の高い情報トレーサビリティが要求される原子力プラント建設において、RFIDを用いることで、人やモノの品質管理の向上と、関連する作業の効率化を目指したもの。
日立は今後、運転開始後のメンテナンスや予防保全も含めたプラントトータルライフサイクルへの適用拡張を目指す。
今回の日立の取り組みは、体系的な適用が難しいとされる、多品種で大量の機器を扱うプラント建設に対して、高機能RFIDの基盤技術の適用を試みるもの。
原子力プラントは百万点を超える多品種で大量の機械設備、配管、弁、電気品などで構成されており、これらの機器は、それぞれが設計、製作、調達、立会い、検査、輸送といったプロセスを経て、発電所での据付にいたる。
原子力プラントの建設では、機器の物量の多さと履歴の複雑さ、さらに、原子力であるがゆえの高度な品質管理が必要とされることから、効率的で精度の高い管理が要求される。
そこで、日立は、世界最小クラス0.4mm角のアンテナ内蔵型の非接触ICチップ「ミューチップ」に代表されるRFID技術と、これまで蓄積された国内19プラントにおける、先進の原子力プラント建設技術を融合したユビキタスプラント建設技術を開発した。
問い合わせ
(株)日立製作所
電力グループ原子力事業部原子力品質・業務企画グループ
担当:長島
東京都千代田区外神田1-18-13
TEL03-4564-5116