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NEC/IPテレフォニー機器でグリーンSCMを実現

2009年04月21日/CSR

NEC、NECネッツエスアイ、NECインフロンティアは4月21日、IP利用サービスを実現する構成機器であるIPテレフォニーシステム(UNIVERGEシリーズ)の生産工場出荷から現場までのデリバリーに、製品を集合梱包・再利用できる通い箱を導入し、環境にやさしい「グリーンSCM(サプライチェーンマネジメント)」を実現したと発表した。

業界初の試み。今後、3社は、IPテレフォニーシステムだけでなく、ルータやスイッチなどのネットワーク機器にも「グリーンSCM」を広げる考えだ。

従来、IPテレフォニーシステムを納入する際は、生産工場から納入先現場に直接輸送し、機器設定からシステム調整・設置まで現場完結型で行なってた。そのため、現場ごとに個別作業が発生して効率化が難しく、梱包材などの産業廃棄物が現場で大量に発生してしまうなどの課題があった。

NECネッツエスアイは2008年10月から、現場ごとに個別作業で対応していたIPテレフォニー機器の諸設定を、同社のシステム構築の中核拠点である総合SIセンターで先行して行う方式に変え、同センターからネットワークを介して現場に設置した機器を調整するシステムを本格稼働させている。

集合梱包・再利用が可能なIPテレフォニーシステム専用の通い箱を開発し、設定後の機器を数台ずつまとめて1つの通い箱に梱包したうえ、総合SIセンターから現場に輸送する方式を導入した。現場で使用済みとなった通い箱は、5分の1の大きさに折りたたみ、総合SIセンターにただちに返送、再利用される。

これに連動して、生産工場(NECインフロンティア東北)でも、総合SIセンターへ出荷する機器に集合梱包の通い箱を導入した。工場での通い箱の導入にあたっては、生産ラインの改造を実施。製品組立の後の梱包工程で、他の出荷先の個装梱包にも、総合SIセンター向けの集合梱包である通い箱にも、どちらにも対応できるようにした。

現場でのダンボールや緩衝材、ビニール袋などの廃棄物を大幅に削減することが可能となった。ダンボールなどを片付ける作業も簡素化できるため、現場作業時間の短縮も実現した。生産工場でも、通い箱導入によって個装箱が不要となり、大幅な梱包材削減が可能となった。SCM全体を見ても、通い箱導入により積送効率が向上し、輸送エネルギーの低減にもつながった。

生産工場から現場までのトータルの梱包材削減効果は従来比で約90%となり、CO2の排出抑制にも大きく貢献している。

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