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原信ナルスHD/2009年3月期物流改革の取り組み

2009年05月07日/SCM・経営

新潟中心の食品スーパー、原信ナルスホールディングスは、5月7日発表した2009年3月期決算短信のなかで、同期に実施した商品・情報・物流統合の取り組みの詳細を公表した。

2008年3月期から建設を進めていた上越物流センター(新潟県上越市)が2008年7月に竣工。物流センターは2か所目となる大規模物流拠点で、従来の中之島物流センター(新潟県長岡市)と同様、入荷した商品を即時に短時間で目的別に振り分けするTC(トランスファー・センター)機能と、入荷した商品を一時保管し必要に応じて店舗に供給するDC(ディストリビューション・センター)機能を兼ね備えている。

機能の拡充は、商品鮮度を維持しつつ多店舗へ安定供給するために必要不可欠なものであると同時に、事業運営上、グループの商品戦略、販売戦略、出店戦略を支える強力な強みになると同社は見ている。物流機能の複数拠点化実現により、非常時の事業継続性が確保された。

従来は、原信とナルスが持っていたPC(プロセスセンター)機能を、食品製造・加工を行っているローリーへ2008年8月に機能集約した。同時に上越センターへPC事業所を増設した。PCは、生鮮品の大量集中加工を行い、店舗作業効率を確保しつつ商品の品質安定維持を図るもの。今後は、原価管理や、商品品質のレベルアップが図られると原信は見ている。また、入荷した花の集中加工機能であるFC(フラワー・センター)についても、ローリーに集約し加工能力の強化を行った。

商品、物流の改変を支えるもう一つの重要な経営基盤の整備として、商品の発注から店頭に並ぶまでの購買系の情報システム再構築を2008年9月に完了した。販売系の情報システム整備の一環として、グループ内のPOSシステム統一を12月に完了。これにより、事業全体で情報を共有、判断、処理することが可能となり、適時・迅速に事業遂行が行えるようになった。

これまで原信とナルスそれぞれで別々に行っていた商品調達について、2008年4月に商品調達機能会社として原信ナルスロジテックを設立。商品発注、検収、仕入代金決済、商品開発企画、販売促進企画の機能を集約一元化した。

商品調達機能の一元化は、2006年4月に行ったグループの経営統合時から、大きなテーマとして据えていた。今後は、マスメリットを生かした商品調達コストの削減、品ぞろえの改善、資金循環の改善など様々なグループ力の向上、メリット実現が可能になる。

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