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ロジスティクス・SCM+流通フェア/652名が参加、物流・流通ソリューション情報を見学

2009年07月04日/セミナー

7月3日に東京都千代田区の大手町サンケイプラザでロジスティクス・SCM+流通フェアが開催され、652名が来場し、最新のソリューションセミナー、展示を見学した。

午前中には増森毅・パナソニックグローバル調達・物流担当/ロジスティクス経営士による特別講演「グローバルサプライチェーンにおける改革の着眼点~阻害要因となる組織間の合意形成の視点から~」が行われ、満席となる盛況ぶりだった。

<特別講演の会場>
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特別講演の中で増森氏は、現在の企業はグローバルに分散された調達・製造・販売の各部門を抱えて競合と戦っており、短いリードタイム要求の中でリスクがより厳しくなってきている現状を指摘。

「今まで続けてきたものがあっという間に変わる」と述べた。そして、調達・物流を含む企業の事業活動で、調達と販売、製造などとの各部門間で齟齬が生じやすい状況を取り上げ、「複合化が進みすぎると、一度決めたインターフェースに縛られて事業環境への追従性が遅れがちになる」と指摘。企業内の各部門での合意形成はいまや重要課題となっており、米フォレスターリサーチが2000年に実施した調査でも最重要課題となった事実などを紹介した。

これらを踏まえ増森氏は、合意形成の主な障害となっているのは企業間、組織間の壁であり、具体的には売上高、欠品率、輸送効率などのコンフリクトが生産・物流・販売の各部門間に存在すると指摘した。その上で、製販直結型ロジスティクスへの改革ポイントとして要求リードタイムなどを消費者を起点に逆算すること、モノは極力動かさず、動かす場合にはまとめて動かすこと、工場・倉庫などのノンアセット化などを挙げた。

これらの数値を中長期的視点から再度検証することが重要で、「グローバルに生産・供給地が変化することでネットワークも見直しが必要だ」と説いた。さらに、事業構造、財務・管理会計、ITインフラ、業績評価など多方面からの視点で課題を捉えることも重要で、各課題の解決では取組の順序を意識したクリティカルチェーンの把握、組織間の合意形成が重要だとした。

<展示会場で説明を聞く来場者>
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また、各セミナー会場では、各企業が過去に受注した事例の紹介や、自社の最新機種などの特徴を解説。特設の展示会場では、物流効率化に貢献するシステムや機器類、ソリューションなどを実機展示を交えながら紹介。来場者と各小間の担当者が熱心に意見を交換する姿が多数見受けられていた。

<熱心に受講するセミナー>
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