東芝モバイルディスプレイは7月15日、姫路工場（兵庫県姫路市）を石川工場（石川県能美郡）へ集約し、関係会社であるTFPD（兵庫県姫路市余部区）の生産を停止する拠点再編を発表した。
液晶需要の大幅な需要後退と価格下落に対応するため、不採算生産ラインを停止し、高機能・高付加価値の低温ポリシリコン製品へ経営資源をより集中させるなど、抜本的な構造改革に取り組むもの。
今回、姫路工場の機能を石川工場に生産拠点を集約化することで事業環境の変化に対応する意思決定のさらなる迅速化、効率的な経営体制の確立を図るとともに、基板サイズが小さく採算化が困難なアモルファス生産ラインを閉鎖することにより、固定費を圧縮し、経営体質への転換を図る。
姫路工場は、モジュール工程の生産、部材・製品の物流管理、品質管理などの機能を担っているが、モジュール生産ラインを、来年1月を目途に石川工場へ移転し、製造技術や品質管理などの間接部門を、ことし10月から順次、石川工場などの拠点に移転する。
これらにより姫路工場から約310名が石川工場および深谷工場に異動する。
TFPDは、車載向けのアモルファスシリコン製品を中心に、小型ガラス基板サイズでのアレイ・セル工程の生産を行ってきたが、ことし12月末を目処に生産を停止する。
