三菱電線工業は11月27日、事業のリストラクチャリングを発表した。
自動車用ハーネス事業を大幅に縮小するほか、汎用光ファイバケーブルなど収益回復が見込めない事業から撤退するとともに、事業規模に見合う要員体制の再構築を行う。収益事業に一層注力し、早期の経営基盤回復を図る考えだ。
また同日、三菱マテリアルとの間で同社を完全子会社化するための株式交換契約を締結した。
世界同時不況により、自動車市場の縮小など、自動車向けを中心とする電装部品事業は収益が悪化し、2009年3月期で大幅な損失を計上した。電装部品事業の構造改革、全社的なコスト削減などを推進し、事業の選択と集中を加速して早期に収益を回復させることを経営の最重要課題として取り組み、電装部品事業の国内の拠点統合や海外を含む要員体制の見直しを行った。
一定のコスト削減効果が現れたが、世界的な不況の影響もあり、当期の期間損益の黒字回復が期待できないうえ、2010年3月期第2四半期における連結純資産は61億円まで減少した。
不安定な市場環境に対応するため、自動車用ハーネス事業について大幅に縮小するほか、汎用光ファイバケーブルなど収益回復が見込めない事業から撤退することを決めた。同時に三菱マテリアルの完全子会社になることにより、経営基盤の安定化を図る。
