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正華産業/負債総額47億円で自己破産、飲食店向けの食材物流管理手がける

2009年12月11日/SCM・経営

帝国データバンクによると12月10日、11月29日に事業を停止していた正華産業が9日に大阪地方裁判所に自己破産を申請した。負債総額は約47億円。

正華産業は1971年8月に設立。化成品商社としてスタートし、2005年3月に京都市の化学薬品メーカーの傘下(100%出資)となっていたが今年2月、代表が個人出資する資産管理会社が同社から株式を買収した。

無機・有機化学品の卸売、輸入化成品の販売を行う化成品卸売事業を中心に、ゴム薬品・チーク間伐材などの輸出入を行う国際貿易事業なども行っていた。さらに2008年4月からは飲食店向けの食材物流管理に参入するなど事業領域を拡大。

東京・札幌にも事業拠点を設け、上場化学薬品商社や大手総合商社、農薬メーカー、製紙業者など安定した顧客基盤を築き上げた。

ISO14001やISO9001など国際規格の取得にも熱心で、2004年頃からはM&Aでエクステリアなどのアルミ建造物の設計製作事業や、農薬梱包材の企画販売事業など異業種に進出。2009年3月期には年間売上高約133億5600万円を計上していた。

しかし、多業種での事業展開で売上は伸びていたが、M&A資金や設備投資資金などから金融債務が増加。新規事業の収益性も低く、6月に社外から取締役を招聘して財務内容改善に乗り出したが、所有不動産への取引先の根抵当権設定仮登記や、金融機関が仮差押に踏み切ったため信用状況が低下。事業撤退による資金回収難などもあり、資金繰りが急激に悪化したため自己破産の申請となった。

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