日立製作所は12月17日、シンクライアントシステムの「セキュアクライアントソリューション 統合型」が、ワコールが全国に展開している約800店の百貨・量販店に採用されたと発表した。
今回の採用は売上・在庫管理などを行うクライアントPC環境としてのもので、今後は約1500店とほぼ全ての百貨・量販店に導入を進めていく。
ワコールは百貨・量販店の業務で、商品のタイムリーな売上・在庫情報の管理や、運用管理負荷の削減と情報セキュリティ確保の両立を目指し、システム保守の一元管理とセキュリティレベルの強化を同時に実現できるシンクライアントシステムの導入を検討していた。
その結果、システムの導入や拡張が容易なこと、導入実績や信頼できるサポート体制などが評価され、セキュアクライアントソリューション 統合型が採用された。今回稼働したのは、ブレードPC「FLORA bd500」約800台と、ノート型のシンクライアント端末「FLORA Se210」約800台、シトリックスのデスクトップ仮想化ソフトウェア「Citrix XenDesktop」を活用したシステム。システムは日立製作所と日立システムアンドサービスが共同で構築した。
新システムはブレードPCの活用で、一般的なクライアントPCと同様にシンクライアント化を実現した。これで業務アプリケーションの動作確認などが最小限で済み、導入時のシステム設計や移行が容易になった。また、他のクライアントPCによる作業の影響を受けず、売上・在庫管理業務のピーク時にも安定して処理ができる。
さらにハードディスクをセンターで一括管理し、店舗側に情報が保管されないなどセキュリティにも配慮。ハード障害時の対応や、ソフトウェアの更新作業をセンター側で一括して実施できるなど、業務停止時間を最小限にとどめている。
