東芝は3月29日、グループ会社であるウェスチングハウス社（WEC）が、英国の原子力廃止措置機構（NDA）との間で、原子力燃料事業などを手がける同社傘下企業のスプリングフィールズ社（SFL）の事業譲渡に関する契約を締結すると発表した。
昨年9月からの交渉が成立したもので、WECは欧州における原子力燃料供給体制の強化を図っていく。
これまでWECは、NDAとオペレーションマネジメント契約を結び、SFLのサイトを運営管理していた。SFLの事業をNDAから獲得することによって、今後WECは、SFLの既存事業の収益力強化に加え、AP1000向けの燃料製造など新事業を展開し、英国での事業を拡大していく。
WECは、欧州においてはスウェーデンに燃料製造拠点を持っており、今回SFLを加えることで、今後拡大が予想される英国をはじめとする欧州での原子力プラント新設需要にも対応できる体制を整備する。東芝が権益を保有するカザフスタンのウランの活用など、グループとしてのシナジーの創出を図る。
