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村田機械/メガネ型網膜走査ディスプレイで物流オペレーション

2010年06月14日/物流施設

村田機械は6月14日、日本電気(NEC)とNECネッツエスアイの協力のもと、次世代ロジスティクス・ソリューション「新 ゆびキタスピッキング」を開発すると発表した。

同システムは、今秋、村田機械 犬山事業所(愛知・犬山市)内ソリューションセンターに先行導入し、さまざまな業種におけるピッキング作業の検証実験に活用する予定だ。

<作業イメージ>
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システムは、メガネ型網膜走査ディスプレイとウェアラブルコンピュータ端末を一体化したNECのユビキタス業務支援システム「Tele Scouter(テレスカウター)」を中核とし、物流現場におけるピッキング作業を効率化する。従来から村田機械が提供する「ゆびキタスピッキング」の小型化・軽量化を進めるとともにモニター視認性向上を図る。

作業者は、「Tele Scouter」に附属のブラザー工業製メガネ型網膜走査ディスプレイに表示されるピッキングリストをもとに、バーコードリーダ機能搭載のカメラでピッキング対象製品の読み取りを行う。読み取ったデータは、ウェアラブルコンピュータ端末を介して中央のサーバに送られ、自動的に照合が行われる。

システム活用により、ハンズフリーでのピッキングが可能となる。従来、製品ごとに手作業で行っていたピッキング作業時間が最大15%短縮できる。

倉庫や配送センターでは、膨大で多様な部品・商品がフロアに置かれ、人手に頼る多品種・小口分類のピッキング作業やアソート(仕分け)作業において、効率化や誤出荷防止が大きな課題となっている。そのため、熟練度を必要としない簡単、正確、効率的なピッキング/アソートシステムの開発が求められていた。

システムの仕組みは、「Tele Scouter」に附属のマイクから作業者が「作業開始」と音声入力すると、NECの音声認識技術によって中央のサーバで作業開始が認識され、ピッキングリストがメガネ型網膜走査ディスプレイに送られる。ディスプレイには、ピッキング対象の画像・品名・品番、個数、格納位置が表示され、作業者はハンズフリーでピッキング作業を行うことができる。作業完了時には、マイクに「作業完了」と音声入力すると、中央のサーバで作業完了が認識される。音声認識技術やメガネ型網膜走査ディスプレイにより、ピッキングの一連の作業をハンズフリーで行うことが可能となる。

「Tele Scouter」に附属のカメラには、バーコード読み取り用のソフトが搭載されており、製品が置かれているエリアに立ち、ピッキング対象製品にカメラを向けることでバーコード読み取りができる。これによって、ハンズフリーによるピッキングを実現し、従来の腕に装着したウェアラブルバーコードリーダを用いたピッキング作業と比較して、ピッキング作業を効率化する。

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