プロロジスは7月7日、「燃料費の上昇が米国の物流施設や物流マーケットに与える影響についての調査レポート」の概要を発表した。
このレポートは、石油や燃料の価格上昇に対して、企業がどのようにサプライチェーンや流通網を適応させているかを分析したもの。一般的に燃料価格の上昇には、企業は物流拠点の分散を含め流通網の拡大で対応するが、価格上昇の影響力の大きさにも左右される。
また、拠点を分散した場合、対象施設の所有者は恩恵を受けるが、真に利益を得られるかどうかは、経済の回復が加速した後に判明すると見ている。
一方、企業が既存の流通網上で立ち寄る施設を分散させると、物流施設から最終目的地への平均走行距離を短縮でき、輸送距離と燃料消費が節約できる。
さらに、燃料費の高騰により、各企業が輸送網の燃料効率性を改善するという貨物輸送の新しいトレンドが生まれつつあるとしている。
これらの輸送コスト削減は施設の数を増やし、結果的に高額な運営コストと在庫保管費用を増加させてしまう。いくつかのケースでは、このような非効率性が輸送コスト削減を上回り、企業が輸送網の見直しを中止することにつながる。
企業の中には、既存の輸送網に1棟以上の集荷・積載のための施設を追加することが有効と考えているものもある。配送ネットワークの拠点を増加させることで、積載の効率化やコンテナを満載にし、より多く荷物を運搬して副次的なコストを削減できる。
