富士通は7月14日、田辺三菱製薬から、薬局や病院への医薬品の納入実績データや関連するマスターを管理して、医薬品の納入情報を正確に把握する実消化業務のBPO（Business Process Outsourcing）サービスを受注し、7月より運用を始めたと発表した。
田辺三菱製薬は2000年から、薬局による医薬品の販売データを管理する実消化システムを富士通と共同で整備したが、システムの活用面で納入実績データのエラー対応やマスター整備を行う実消化業務の負荷が高まり、実消化業務には専門のスキルやノウハウが必要なため、中長期的な継承などが課題になっていた。
この課題を解決するため、富士通は7月、専任要員を配備した実消化サービスセンターを富士通関西システムズに設置し、田辺三菱製薬の実消化業務の運用を行う。
実消化サービスセンターでは、富士通関西システムズの実消化ソリューションで管理する病院・薬局における医薬品の納入実績データと、関連マスターや過去データとの矛盾を確認し、エラー修正を行う。
これらのエラー修正の条件をマスター化して、負荷が大きいエラー救済作業の自動化を進める。また、特約店の組織変更などに伴うコード変更やマスターの世代管理も、即時反映や自動反映の機能を取り込むなどITを活用した業務の効率化などに取り組む。
これにより田辺三菱製薬は、納入した医薬品に対し法令で義務付けられている安全性情報の伝達などを、このシステムで正確に管理された納入実績を基に遂行できるようになる。
