IHIと東芝は7月23日、すでに基本合意していた、国内外の原子力発電所向けタービン用機器（ケーシング・ノズル等）の製造を目的とする合弁会社の設立について契約の内容について最終合意したと発表した。
IHI・東芝パワーシステムを2011年1月に設立する。 新会社は、IHI横浜事業所内を拠点とし、東芝が手掛ける原子力発電所向け蒸気タービンのケーシング・ノズル等の製造を行う。
世界各国において、地球温暖化防止とエネルギーセキュリティ確保の観点から、原子力発電への期待が急速に高まっている。両社は、従来、沸騰水型（BWR）原子力発電所の建設や運転保守ビジネスにおいて、密接な協力関係のもと活動してきた。また、米国ウェスチングハウス社に出資して、加圧水型（PWR）原子力市場への参入やビジネス拡大についても取り組んでいる。
IHIは、得意とする原子炉圧力容器や格納容器の製造に加え、従来手掛けていなかったタービン機器製造という新たな事業領域の拡大につなげる。東芝は、タービンの生産能力を拡大し、原子力事業のサプライチェーン強化を図る。
