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NEC/RFIDソリューション強化

2010年09月10日/IT・機器

NECは9月10日、RFID(無線ICタグ)の領域において、約50mの長距離通信を可能とし、センサ技術との連携できめ細かな監視を実現する「アクティブタグ」主要ベンダーである日立産機システム、エアロスカウト、セイコープレシジョンのアクティブタグを組み込んだソリューション提供を強化すると発表した。

アクティブタグを組み込んだソリューションの開発においては、タグが収集した膨大なデータの処理やフィルタリング、位置の検知などを行う仕組みが各社タグで異なるため、個別のアプリケーション開発が必要となっていた。

課題解決のため、アクティブタグのソリューション提供、ミドルウェア開発で実績のあるNECネッツエスアイは、主要3社のアクティブタグを活用し、タグ経由で取得したデータの管理・処理を可能にする共通ミドルウェアを開発した。

NECは、このミドルウェアの採用により、主要3社のアクティブタグの特長を生かしたアプリケーション開発を効率化でき、安定的に3社のアクティブタグを確保するとともに、顧客の用途や要件に沿ったビジネスモデルの立案からRFIDソリューション開発を短期間、低コストで行うことが可能になる。

日立産機システムは、基地局・中継局の価格低減とセンサタグの高機能化を実現。製品ラインアップとして、省電力タイプの位置検知タグ、温度・湿度、電力量無線センサなど幅広く供給でき、さまざまな顧客の現場で、エリア監視・温湿度管理・電力量監視システムなどへの応用ができる。

日本エアロスカウトは、タグが発信する電波が無線LAN(IEEE802.11b)に準拠。既設の無線LAN機器をタグの受信機として利用できる。本質安全防爆構造に対応したタグも用意する。石油化学プラントの防爆区画でも使用が可能で、ワールドワイドで豊富な実績を有しており、製造、物流、石油化学、病院、公共等の分野で利用されている。

セイコープレシジョンは、特定小電力無線426MHz帯/950MHz帯を使用しており、通信距離見通し50m以上、4つの送信方法(定時送信/押しボタン送信/振動センサ  送信/LF送信)は顧客の用途に合わせて設定変更ができるため、児童見守りシステムや、入退場管理システム、展示品接触検知システム等へ適用が可能だ。

RFIDは、複数一括読み取りや情報の追記・書き換えが可能などの特長により、幅広い分野で急速に普及が進んでいる。NECグループは、国内では秋田大学医学部附属病院向けに、医療過誤防止と看護師の業務効率向上を目的としたベッドサイド自動認証システムや、作業者の安全確保を目的としたガス備蓄基地入退管理システム、展示会来場者の行動マーケティングや集客力調査など国内で多くの実績をあげている。

NECは今後、物流品質管理、医療機器管理や物流現場での保管状態モニタリングや保管場所検知など、SIだけでなくパッケージ製品とアクティブタグの導入コンサルを含めたソリューション開発・提供を強化する。国内はじめ、中華圏、中南米地域にも販売展開するとともに、RFIDを接点テクノロジとして活用したクラウド型サービスビジネスの創出を図る。

NECは、2006年にRFIDの実証・実験施設として、「NEC RFIDイノベーションセンター」(東京・平和島の東京流通センター内)を開設し、これまでに1300社を超える顧客が来場して実際の現場に近い環境での各種実証実験やデモ確認などで利用し採用につなげてきた。今回強化した3社のアクティブタグを利用したソリューションについても、10月1日から同センターにおいて、デモ展示や実証実験ができるようにリニューアルする。

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