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アイ・ロジスティクス/平成16年3月期決算短信(連結)

2004年05月12日/未分類

(株)アイ・ロジスティクスの平成16年3月期決算短信(連結)経営成績は下記のとおり。

「受注拡大と効率経営」を経営方針として、不採算取引の改善に取り組むとともに、営業力・営業基盤を強化し、国内外複合一貫物流の拡大を図ってきた。

国内は、昨年8月に大阪府門真市に医療薬局向け医薬品配送センターを開設、埼玉県川口市に生活関連品の物流センターの開設、10月には京都府八幡市にコンビニエンス・ストア向け保管・配送センターを開設、本年3月には白河配送センターの増設など、物流アウトソーシング事業を展開してきた。

海外は、特に中国での営業基盤拡充を図るため、9月に中国・青島市において冷蔵倉庫の営業を開始し、本年3月に貨運ライセンス・保税ライセンスを取得した。

また、本年2月には武漢市において合弁会社を設立し、中国国内における物流事業に積極的に取組んだ。

また、不採算子会社の清算、リース事業からの撤退など事業の見直しにも積極的に取り組んだ。

この結果、連結営業収益は、前年同期比2.3%増の550億13百万円、連結経常利益は、国内外事業会社の収益悪化により前年同期比2.9%減の5億59百万円となった。

連結当期純利益は、前期に品川倉庫売却益等を計上したこともあり前年同期比56.4%減の2億81百万円となった。

セグメントの業績
総合物流業
倉庫事業は、普通倉庫において、文書保管の大幅な伸び、また貨種の転換に努めたこともあって化粧品・輸入家具などの取扱増があったものの、洋酒やアパレル関連品の取扱減などにより、保管残高は、ほぼ前期並みで推移した。

冷蔵倉庫は、水産品・液卵などの取扱いが増えたが、冷凍食品の備蓄在庫減少が一段と進だ。

一方ではBSE(牛海綿状脳症、狂牛病)・鳥インフルエンザ・合成抗菌剤等の「食の安全・安心」に絡む輸入の停止・自粛などがあり、主力である畜産品、水産加工品の取扱いが大きく落ち込んだ。

しかし、下期に関西地区において冷蔵倉庫業務を引継いだこともあり、倉庫事業全体として増収となった。

運送取扱事業は、一般貨物輸送が、上期にアウトソーシング業務を開始した洗剤関連の輸送が本格稼動し、また容器輸送業務の取扱増、食品関連・医療薬局向け医薬品の輸配送も堅調に推移するものの、一方では主要荷主企業との取引終了が大きく響き、引越業務も事務所移転業務などの大口案件が減少したことにより運送取扱事業全体として減収となった。

国際貨物取扱事業は、航空輸送部門において、輸出貨物が韓国向け液晶パネル用部品・カラーフィルター、台湾向け半導体製造装置の受注拡大や中国向けを中心に電子部品・生産資材、イタリア向けの自動車部品が好調に推移し、取扱件数・重量とも大幅に増加した。

輸入貨物は販売の好調を受けてアジアからのデジタルカメラ完成品・デバイス部品、米国からの航空機部品の取扱が順調に推移したが、荷主の物流費削減指向が強く、取扱件数・重量とも前期並に推移した。

海上輸送部門は、輸出貨物が引き続き海上コンテナー用冷凍機の取扱い等、欧州船社向けを受注するなど大幅に増加し、東欧向け電池関連、中国向けプラント設備・中古建機の取扱いも順調に推移した。

海外間取引・現地生産化による受注が好調で、アジア向け古紙、繊維原料の取扱減少などが響いたものの、取扱件数・数量とも順調に推移した。

輸入貨物は繊維製品・雑貨類・製材・パルプ・自動車部品などが総じて好調に推移した結果、食品・繊維原料などが添加物等の問題や市況低迷により減少したものの、新規受注による取扱増なども寄与し、取扱件数・取扱数量ともに増加した。

港湾運送事業は、国内産業の低迷や海外間取引の増加により、取扱貨物が減少した。

輸出には繊維の取扱数量が前年を大幅に下回り、全体として取扱数量・営業収益ともに減少した。

輸入は電気製品・化学品の取扱いが順調に推移し前年を上回るものの、繊維製品・雑貨類は前年を下回り、全体として取扱数量・営業収益とも大幅に減少した。

陸上運送事業は、輸送量の減少と同業者間の競争激化による運賃の下落という厳しい環境が続く中、国内輸送部門においては新規荷主企業の開拓や既存荷主企業への営業拡大努力により増収となった。

一方、海上コンテナー輸送部門はアジア向け輸送が好調でドレー業務も順調に推移したが、不採算取引からの撤退もあり前年に比べ減収となった。ガス輸送部門もIT産業の景気は徐々に回復するも、荷主企業のコスト削減策は昨年に引き続き厳しく、輸送量は低調に推移し減収となった。

その結果、総合物流業の営業収益は前年同期比2.6%増の542億11百万円となり、また、営業利益は前年同期比10.7%増の4億83百万円。なお、総合物流業は営業収益全体の98.5%。

不動産賃貸業、動産賃貸業(省略)

所在地別セグメント業績
日本
物流コスト低減に向けた効率化要請が続く中、医療薬局向け医薬品やコンビニエンス・ストア向け食品関連、また上期にアウトソーシング業務を開始した洗剤関連の3PL業務は堅調に推移しました。
航空輸送は韓国向け液晶パネル用部品や台湾向け半導体製造装置、イタリア向け自動車部品が好調に推移するとともに、中国向けを中心に電子部品・生産資材などが増加した。
海上輸送は中国・アジア向け古紙や繊維原料の取扱いが減少したものの、海上コンテナー用冷凍機の取扱いが欧州船社向けを受注するなど大幅に増加、また東欧向け電池関連、中国向けプラント設備・中古建機の取扱いも順調に推移した。

その結果、営業収益は前年同期比4.0%増の478億19百万円となり、また、営業利益は前年同期比43.4%増の8億16百万円となった。

米州
収益率の高い航空機・ハイテク関連機器の取扱いが減少するとともに、海上輸送における主要荷主企業の車輌関連の取扱いも減少、また中西部における3PL業務(フォークリフト)の取引終了、更には人員交代・体質強化の経費増などもあり厳しい状況で推移した。その結果、営業収益は前年同期比16.3%減の35億72百万円となり、また、営業損失は24百万円。

欧州
英国においては主力荷主企業のブラウン管工場の閉鎖や韓国系同業他社との競争激化、また、独国での荷主企業の在庫調整による3PL業務の落ち込みや、既存荷主企業の海上貨物の取扱いが大幅に減少するなど低調に推移した。その結果、営業収益は前年同期比13.8%減の17億87百万円となり、また、営業損失は75百万円。

アジア
香港・中国華南地区での倉庫オペレーション業務の急増、上海法人の開業(03年2月)に伴う航空・海上のフォワーディング業務の取扱い増により、営業収益は前年同期比7.3%増の30億32百万円。

しかし、青島会社(02年9月)設立による先行投資、アセアン地域(特にシンガポール、タイ)での荷主企業の在庫調整(電子部品、自動車部品)、とインドネシアにおいて年後半に顕著になった航空貨物の大幅な落込みが影響し、営業損失は7百万円。

次期の見通し
わが国経済は、企業収益の改善などにより緩やかな回復基調が続くものと予想されるが、為替相場の動向やデフレ解消への目処が立たないことなど懸念材料も多く、予断を許さない状況が続くものと思われる。

物流業界は、国内貨物輸送量が生産関連貨物などの伸びが期待できることから、前期よりは増加基調で推移するものと予想される。

国際貨物輸送は、輸出がアジア貨物が中国向けを中心に堅調な荷動きとなることから、引続き増加基調での推移が見込まれ、輸入は国内需要の回復テンポが遅いことから、前期並みに推移するものと思われる。

このような事業環境において営業拡大と効率経営の経営方針のもと、より一層の収益拡大を図るため、システムを武器とした提案営業による物流アウトソーシング事業への積極的な取り組みを進め、新規取引先の開拓及び新規貨物の獲得に注力する。

また海外は、特に中国・アジア地区において営業基盤拡充を図るべく協力会社との連携強化など基盤の拡充に努め、営業収益571億円、経常利益13億円、当期純利益6億円を見込んでいる。

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