(株)ブリヂストンは、2003年から2007年までの5年間に既に発表済みの案件も含め総額で2,270億円を投資し、世界各地でタイヤ生産拠点の整備と増強を進める。
世界のタイヤ需要は質・量の両面で常に成長と変化を続け、同社グループは、経営ビジョンの基本方針として掲げている「質を伴った戦略性のある成長」の実現に向け、以下を目的としたタイヤ生産拠点の整備と増強を進めているもの。
1.先進市場での乗用車用タイヤの高性能化、大型化に対応する生産体制の整備
2.新興市場を中心とする乗用車用タイヤの需要増加に対応する生産能力の増強
3.世界各地で堅調なトラック・バス用タイヤの需要に対応する生産能力の増強
4.タイヤ生産の増加に合わせた、タイヤ原材料供給拠点の確保・拡充
先進市場における乗用車用タイヤの高性能化、大型化への対応としては、合計で880億円の投資を進めている。
具体的には、既に発表した通り、次世代生産システム「BIRD」を、彦根工場に続きメキシコ・モンテレーに建設する新工場に海外では初めて導入し、そこで生産された高性能タイヤおよびリム径の大きなタイヤを主に北米市場向けに出荷する。
また、今後需要の大幅な伸長が予想されるランフラットタイヤについて、2004年末に日本以外では初めてポーランド・ポズナン工場での生産を始めたが、さらに、南アフリカのブリッツ工場でもランフラットタイヤ生産のための投資を行う。
新興市場を中心とする乗用車用タイヤの需要増加への対応として、中国で3カ所目の生産拠点となる無錫工場を新設し、2004年7月より生産を開始した。
また、ブラジル・バイーアでの工場新設を決定しております。さらに、アジア・中南米の既存工場でも能力増強を進めており、この領域での投資総額は490億円となる。
トラック・バス用と建設車両用タイヤについても、需要は堅調に推移し、500億円の投資を行い生産能力の増強を進めている。
既に生産を開始している中国・瀋陽とタイ・チョンブリの工場新設に加え、世界各地の既存工場の生産能力を増強している。
タイヤ原材料供給拠点の確保・拡充としては、合計で400億円の投資を行ってまいる。
既に発表したタイのカーボンブラック工場と中国のスチールコード工場の新設を中心に、日本・アメリカ・アジア各地の既存拠点の増強のための投資を行い、米国の「グッドイヤー・タイヤ&ラバー・カンパニー(The Goodyear Tire & Rubber Company)」よりインドネシア・スマトラのゴム農園を買収することで合意している。