(株)商船三井が運航する鉄鉱石専用船“Giant Step”(ジャイアントステップ)は10月6日夕刻、茨城県鹿島港沖で座洲した。
乗組員26人中、4人が海岸に漂着し、うち甲板員1名(34歳・インド人)が死亡し、3人は重軽傷を負った。ブリッジにとどまっていた13人は、海上保安庁ヘリコプターによって、7日早朝までに無事救助された。残り9名の安否を確認中。
亀裂が生じていた船体は2つに折れたため、積荷の粉状の鉄鉱石が貨物倉から流出し、海岸線と平行に南東方向へ流れており、一部その中に作動油などと思われる油膜が認められる。
同船は鉄鉱石約19万トンを積んでオーストラリア・PortWalcott(ポートウォルコット)を9月11日に出航、9月25日に鹿島港沖へ到着して投錨、岸壁への着岸を待っていた。昨日の暴風のため錨を揚げて沖合へ移動しようとしましたが、秒速30M前後の強風に流され、砂地に乗り上げた。当時、波の高さは約7-8Mに達していた。
6日18時30分、同社は本社内に社長芦田昭充を本部長とする対策本部を設置し、緊急対応に当たっている。
船名:“GiantStep”(ジャイアントステップ)
船籍:パナマ、船長:インド人、
乗組員:インド人25人(船長含む)、スリランカ人1人
載貨重量トン:197,060トン、総トン数:98,587トン
建造年:1985年