ロジスティクス・SCM+流通フェアが3月16日、秋葉原のUDXカンファレンスで、436人の来場者を集めて開催した。
<講演した丸紅の山下氏>
今回の特別講演は、午前の部で丸紅の物流企画営業部3PL事業チームの山下丈二チーム長が「中国通販物流の取組みについて」をテーマに講演。
中国通販市場の外観から始まり、中国通販物流の現状、丸紅の通販物流サービス、今後の丸紅通販サービスについて、詳細なレジュメをもとに解説。具体的なデータもふんだんに駆使し、中国通販物流の現状を分析・報告した。
なかでも、中国ネット販売商品では人気商品として化粧品や健康食品が注目を集めているとし、移り変わりの早い中国の人気動向を分析。キーワードとして美容と健康、子供の教育、養育、デザイン性などを挙げた。
一方、中国ではこれまで消費者間での電子商取引が盛んだったが、今後はB2C(企業と消費者間)の市場が急拡大すると見ている。2012年は2011年のおよそ倍近くの市場になると予測している。
続いて中国宅配事業の実態として、「低いサービス品質」について言及。しかし、取扱量が5年間で2.5倍になるなど急成長しているだけに、宅配事業者も乱立傾向で、中国政府当局も合併や再編の指導を強化していると紹介。
その影響もあり、中国の大手通販企業は物流の内製化を目指していると現状の流れを総括した。
そして、丸紅と資生堂との取組(資生堂現地法人との中国北方地区の国内物流)を紹介した。
なお、午後の部の特別講演は湯浅コンサルティングの芝田稔子コンサルタントが「今後のサプライチェーンのあり方について」をテーマに講演した。