ラサール不動産投資顧問は12月5日、今後の事業戦略と物流施設、投資戦略について発表した。
<中嶋康雄社長兼CEO>
同社中嶋康雄社長兼CEOは、日本の投資戦略について、「物流のコア投資と開発」「一歩先を行く戦略」を基本戦略と位置づけて説明した。
物流の開発では、近代的大型物流施設が倉庫ストック全体の2%程度しかないことから、大型物流施設の大きな潜在需要があるとみている。今後10年間で、現在の2%から7割増程度まで増えると予測する。
今後3PLやEコマースの長期的な成長が見込まれ、近代的大型物流施設の需要が増すとみており、さらに投資家がリスク回避で安定的に低い空室率の物流施設でインカム(賃料)を得ようとする動きが顕著になってきたとする。
また、不景気の環境下でも、コスト削減を目的とした集約ニーズが下支えするとみており、「物流のコア投資」を強力に推進していく構えだ。
グローバル市場での投資戦略では、世界の経済・不動産市場の環境を見つつ、コア投資は「一歩先を行く」戦略を立てて推進する。さらに、利回りが安定的かつ高い不動産へのシフトを図るとし、成長投資代表として物流とホテルを挙げた。
なお、ラサール不動産投資顧問はあくまで不動産投資会社であることを強調。ロジポート北柏やロジポート相模原などで大型物流施設を建設しているが、決してディベロッパーではないとし、今後国内国外のディベロッパーと組むことも可能性としてはあると話した。