日野自動車は2月12日、新田工場で大型エンジン工場の鍬入れ式を行った。
日野工場(東京都日野市)で対応している工程を新田工場に移管する計画で、2016年央の稼働開始を予定している。
既存の中小型エンジン生産に加えて大型エンジンの生産が始まることになり、すべてのエンジン生産を新田工場に集約する。
新しい大型エンジン工場は、生産効率の向上を図るだけでなく、中型エンジンにも対応可能な、汎用性の高い生産ラインとし、量や種類の変動にもフレキシブルに対応していく計画だ。
日野は、多様な顧客ニーズを満たす車両をより早く届けるため、モジュール化を軸とした地域適格商品の開発と、生産供給体制のグローバルな最適化を進めている。モジュール化の考え方に基づき、基幹部品であるコア部品と、顧客要望に応えてカスタマイズするための周辺部品に分け、コア部品については、共通化を進めて日本で集中生産する計画。
この計画のもとで、新田工場はユニット生産でのマザー工場として、エンジンやトランスミッション、デフキャリアの生産工程を集約、一貫生産し、古河工場をはじめとする国内外拠点に供給していく。
2014年7月にはデフセンターが稼働を開始し、日野工場から大型デフ生産の移管を始めるなど、生産工程の集約・最適化を着実に進めている。
ユニット生産では新田工場がマザー工場となるのに対し、大中型車両生産のマザー工場の役割を担うのが、古河工場。
2012年からKD工場が稼働を開始し、2015年度初にはアクスル工場の稼働開始を控えているが、フレーム工場・キャブ工場・車両組立工場の鍬入れ式を2月9日に行った。
これらの工場も、2016年央より順次、稼働を開始し、古河工場は、2017年初には本格稼働を開始する予定。
■新工場概要
新田工場
所在地:群馬県太田市
工場名:大型エンジン工場
建屋面積:約2万8000㎡
稼働開始:2016年央
古河工場
所在地:茨城県古河市
アクスル工場
建屋面積:約1万3000㎡
稼働開始:2015年初
フレーム工場
建屋面積:約1万2000㎡
稼働開始:2017年初
車両組立工場
建屋面積:約6万1000㎡
稼働開始:2016年央
キャブ工場
建屋面積:約2万2000㎡
稼働開始:2017年初