CBRE/首都圏大型物流施設の新規需要、高水準も地域間格差拡大

CBREは4月21日、首都圏と近畿圏の2016年第1四半期の大型マルチテナント型物流施設の市場動向を発表した。

<首都圏大型マルチテナント型物流施設>
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<近畿圏大型マルチテナント型物流施設>
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2016年Q1の首都圏大型マルチテナント型物流施設(LMT)市場では、計6棟、約12万坪の新規供給があった。これは、四半期ベースで2004年の調査開始以来最高を記録した前期に次ぐ規模。

新規需要も、需要が高まった2012年以降では3番目という高水準で、満床で竣工した物件も2棟あった。

しかし、大量の新規供給をすべて消化するのは難しく、空室を残して竣工した物件もあったことから、空室率は8.3%と前期に比べて1.4ポイント上昇した。しかし、竣工1年以上の既存物件の空室率は1.7%(対前期比+0.5ポイント)と、依然として低い水準を維持している。

首都圏4エリアを比較すると、需給バランスの格差がますます開いている。「東京ベイエリア」「外環道エリア」「国道16号エリア」の内側3エリアでは、空室率は概ね前期比横ばいに留まった。

一方で「圏央道エリア」は18.3%と前期の10.3%からさらに高い水準に上昇した。ただしこれは、圏央道の外側や、物流施設集積のない新興の立地に竣工が続いているためで、ほぼ予測された範囲内の結果。

CBREインダストリアル営業統括部長の小林麿は、「業績が好調な小売業や通販を中心に、拡張・統合などの前向きな移転や新規開設が目立つ。大規模な面積を要望するテナントは、大型の新築物件が供給される国道16号エリアや圏央道エリアで物件を確保する事例が多くみられる」とコメント。

近畿圏では、堅調な需要を背景に新規竣工物件が満床での稼働となり、空室率は0.1ポイント低下の3.4%と低い水準を維持した。大規模な潜在ニーズも散見される一方で、既存物件ではまとまった規模の空室は限られているため、Q3以降の大型開発のリーシング活動が早くも本格化している。

CBREインダストリアル営業統括部関西支社シニアディレクターの北村健次は、「1年以上先に竣工する物件のスペースを押さえる企業もみられるようになってきた。特に、大規模なニーズのある企業は動きが早まっている」とコメントしている。

広島県や岩手県でもマルチテナント型施設の開発計画が進行中。地方圏での開発は新しい動きといえる。背景には、地方都市での物件不足が深刻であることに加え、ドライバーの長距離運行を回避するため、物流企業の配送拠点整備が課題になっていることも挙げられる。

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