三井住友建設は3月29日、物流施設向けプレキャスト・プレストレストコンクリート工法(スクライム-PC工法)を開発したと発表した。
工法は、PCa柱、短スパン方向は柱梁接合部一体型のPCa大梁(スクライム大梁)、直交する約12mのロングスパン方向はPC技術を適用したPCa大梁(スクライム-H大梁)と、すべての主要構造体がRC製の部材により構成している。
RC造のメリットである梁・床の変形や振動の低減に加えて、大スパンを可能とするPC技術、高いPCa化率と施工性に優れた「スクライム技術」を融合することによって実現した工法。
ロングスパン方向は、ポストテンション方式のPC技術を用いることによって、物流施設における大きな積載荷重に耐えつつ、大スパン構造を実現する。
また、免震構法と組み合わせることで、耐震壁や筋交いなどの耐震要素のない、フレキシブルな内部空間の利用が可能となる。
品質管理の行き届いたPCa工場で全ての構造部材を製作することにより高品質化が図れ、「スクライム技術」を採用することにより短工期化を実現する。
物流施設の工法においてS造、柱RC梁Sハイブリッド造(ミック構法、ミックPCa構法)に、新たに開発した「スクライム-PC工法」が加わり、今まで以上に適材適所で事業主のニーズに幅広く応えられるようになった。