2026年度が今日からスタート。4月1日には物流業界各社で入社式が行われ、新たな人材が加わった。深刻な人手不足を背景に、各社とも採用人数は25年度より増加傾向にあり、外国人ドライバー職など多様性もみられた。改正物流法やトラック新法など相次ぐ制度対応が進む中、業界は効率化や働き方改革を加速させており、新入社員には持続可能な物流を支える担い手としての役割が期待される。
| 目次 | |
| ヤマトHD | SGHD |
| 西濃運輸 | 第一貨物 |
| 近鉄エクスプレス | 三井倉庫 |
| 三菱倉庫 | 日本郵船 |
| 郵船ロジスティクス | 川崎汽船 |
| 鴻池運輸 | 鈴与 |
ヤマトHD 櫻井社長「リアルの世界で思いを届けるヤマトの価値はますます高まる」
ヤマトホールディングス(HD)は、東京都大田区の羽田クロノゲートで入社式を行った。
今年度の新入社員数はヤマト運輸が327名(大卒・大学院卒127名、短大・専門卒6名、高校卒194名)、沖縄ヤマト運輸が6名(高校卒6名)、湖南工業が4名(大学・大学院卒2名、短大・専門卒2名)、ナカノ商会が14名(大学・大学院卒10名、高校卒4名)、ヤマトオートワークスが14名(短大・専門卒11名、高校卒3名)、ヤマトシステム開発が90名(大学・大学院卒78名、短大・専門卒12名)、ヤマトマルチチャーターが1名(高校卒)で合計456名。25年度の新入社員数416名に対し40名増加している。
入社式で櫻井敏之 社長は、「生成AIをはじめとするテクノロジーの劇的な進化の波が押し寄せているが、『お荷物を安全に運ぶ』というフィジカルなオペレーションや、『対面でのぬくもりのある接点』は、決してAIに置き換わることはない。デジタル化が進むほど、リアルな世界でお客さまと直接つながり、思いを届けるヤマトグループの価値は、ますます高まると確信している」と語った。
SGHD 栗和田会長「新しい風となり、持続的成長の原動力に」
SGホールディングス(HD)は、同社グループの創業の地である京都で「2026年度SGホールディングスグループ入社式」を開催、新入社員568名を迎えた。内訳は大学院・大学卒290名、短大・専門・高専卒36名、高校卒等242名。25年度の採用人数467名に対し100名以上増加している。
入社式には栗和田榮一 会長が登壇。「社会環境が大きく変化する中、失敗を恐れず挑戦し続ける若い世代の柔軟な発想と行動力に期待するとともに、グループは全力でその挑戦を支えていく。皆さんが新しい風となり、持続的成長の原動力になることを願っている」と祝辞を述べた。
SGHDグループは2030年に向けたビジョンとして「お客さまおよび社会にとって必要不可欠な存在(=インフラ)であり続ける」を掲げ、568名の新しい仲間と共に、物流ソリューションの提供を通じた価値の創出と持続可能な社会の実現を目指すとしている。
西濃運輸 髙橋社長「物流を支えるプロとして責任と誇りを胸に」
西濃運輸では大垣市の本社と全国15拠点をオンラインで繋ぐハイブリッド形式で、新入社員入社式を開催した。今年度の採用は159名。内訳は総合事務職(大卒)52名、営業乗務社員63名、路線乗務社員2名、現場荷役作業員14名、整備士4名、一般事務職19名、外国人ドライバー5名となる。25年度134名に対し25名増加している。
同社は特定技能制度を活用し、多様な人材を確保と安定的な輸送体制の構築を目指している。今年度はインド国籍のドライバー5名も入社式に参加し、新たな一歩を踏み出した。
髙橋智 社長は「社会や暮らしの『当たり前』を支えているのが私たちの仕事。皆さんは日本の物流を支えるプロの道を歩み始める。その責任と誇りを胸に刻み、未来に向かって会社を成長させる原動力として期待している」とあいさつした。
第一貨物 越智社長「安全を最優先に、明るく元気に前向きに」
第一貨物は事務職60名、運転職22名、整備職7名、ロジオペ職20名、合計109名が入社した。
入社式では越智史朗 社長が「物流業界は大きな転換期にある。今後はサプライチェーン全体で見直しが進み、実運送機能の重要性が一層高まる中、いかなる状況でも安全を最優先とする姿勢を徹底してほしい。仕事に向き合う上では、明るく、元気に、前向きに取り組むことが重要だ」と訓示を述べた。
近鉄エクスプレス 山中社長「挨拶・笑顔・マナーを忘れず世界中に友人を」
近鉄エクスプレスは、41名の新入社員を迎えた。新入社員に向けて山中哲也 社長は「グローバルに事業を展開する企業の一員として、常に忘れないでほしい三つのポイント」として「挨拶」「笑顔」「マナー」を挙げ、「この三つのポイントを忘れることなく、世界中に多くの友人を作り、人生の財産のひとつとしてほしい」とあいさつした。
三井倉庫 古賀CEO「真っ先に声がかかるファーストコールカンパニーへ成長を」
三井倉庫グループには65名が入社。合同入社式を行い、古賀博文CEOが祝辞を述べた。
古賀CEOは、中東情勢のサプライチェーンへの影響を踏まえ、グループのパーパス「社会を止めない。進化をつなぐ」をあらためて確認。国内においては4月から施行されるCLO(物流統括責任者)の選任義務化に触れ、「物流をより計画的に効率化・最適化していくことがこれまで以上に明確に求められる。お客様の相談相手として真っ先に声がかかる『ファーストコールカンパニー』を目指す」と決意を語った。
その上で新入社員へ「失敗を恐れずチャレンジする」「同期との絆を大切に、社内外ネットワークを広げる」「自立したキャリアを描き、行動すること」の3つを通じ、社会人として成長してほしいと歓迎の言葉を贈った。
三菱倉庫 斉藤社長「たくさんの挑戦、失敗を通じて多くを学んで」
三菱倉庫には新入社員45名が入社。入社式で斉藤秀親 社長は、「たくさんのことに挑戦し、たくさん失敗し、たくさん学んでほしい」とエールを送るとともに、2025~2030年度を期間とする経営計画に基づき、マルチテナント型賃貸物流施設の建設や系統用蓄電池事業への参入を決定したことなどを紹介した。
日本郵船 曽我社長「世界の人々の幸せと繁栄を国際海運・国際物流から支える」
日本郵船は新卒・キャリア採用社員計73名が入社。東京都千代田区の本店で2026年度入社式を行った。
曽我貴也 社長はこれまでの140年の歩みを振り返るとともに、現在のホルムズ海峡での情勢にも触れ、「1日でも早く1隻でも多く、国際海運の民間船舶が湾外に退避できることを祈っている。私たちは世界中の人々の幸せと繁栄を国際海運・国際物流から支えることをDNAとして受け継いできた。できることをしっかりと行い、人々が平和に暮らすことのできる国際社会の再興に貢献したい」と述べた。その上で創業141年目に入社した社員に「これまで支えてくれた人への感謝を忘れず、熱い気持ちで元気に働いてほしい」と呼びかけた。
郵船ロジスティクス 原社長「”Create Better Connections”通じ信頼関係を築いて」
郵船ロジスティクスは64名が入社した。同社は昨年創業70周年を迎え、今年度から新たな中計のもと「世界で認められ選ばれ続けるサプライチェーン・ロジスティクス企業」を目指している。
原秀則 社長は「国際輸送は一人の力で完結する仕事ではない。グループ経営理念を集約した言葉、”Create Better Connections”通じて、社内外で信頼関係を築いていってほしい」とエールを送った。
川崎汽船 五十嵐社長「信頼を支えてきたのは『人』、慎重かつ大胆に挑戦を」
川崎汽船は4月1日、51名(陸上職40名、海上職11名)の新入社員を迎え、入社式を行った。
五十嵐武宣 社長は「川崎汽船グループの強みは、専門性の高い事業を通じて、世界中の顧客から信頼を積み重ねてきた点にある。信頼を支えてきたのは、現場で考え、判断し、行動してきた『人』の力。安全・誠実・チームワークを土台に、慎重かつ大胆にチャレンジしてほしい」とメッセージを送った。
鴻池運輸 鴻池会長兼社長「たくさんの果実を皆さんとともに」
鴻池運輸は、大阪本社で入社式を開催。今年度総合職採用者45名が出席した。
式典では鴻池忠彦 会長兼社長が「KONOIKEグループには幸せの果実が実る『鴻池の幸せの木』がある。安全、お客さまの期待を超える仕事、公明正大、挑戦という土壌があってはじめて幸せの果実は実る。皆さんとともにたくさんの果実を実らせたい」と訓示を述べた。
鈴与 鈴木社長「現場力と課題解決力磨き着実に成長を」
鈴与は4月1日、静岡市の日本平ホテルで入社式を開催。2026年度の新入社員数は32名で、内訳はG職(旧総合職)30名、A職(旧一般職)2名。
入社式で鈴木健一郎 社長は、「鈴与の存在意義は、強みである現場力によって社会インフラたる物流を支え、課題解決力によって物流を最適化すること。同時にWell-beingの実現に向け、より働きやすく、働きがいがあり、物心ともに豊かで報われる日本一の物流会社を創っていく。皆さんには現場での実践を通じて現場力と課題解決力を磨き、着実に成長していくことを期待する」と述べた。
第一貨物/4月1日付で新社長に越智専務が昇任、米田社長は会長に









