TDB景気動向調査/中東情勢で全業種が悪化、運輸は深刻なダメージ

2026年04月03日/調査・統計

帝国データバンク(TDB)は4月3日、全国2万3349社を対象とした2026年3月の国内景気動向を調査・集計、発表した。

<2026年3月の景気DI動向>
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それによると、2026年3月の景気DIは前月比1.4ポイント減の42.9となり、2か月ぶりに悪化した。

3月の国内景気は、緩やかな回復基調をたどっていたが、原油価格の高騰とそれにともなう燃料価格の上昇と先行き不安から、大幅に下落した。

中東情勢の緊迫化を受けた原油高と供給不安が燃料費や物流費、原材料コストを押し上げ、すべての規模・業界・地域で景況感が悪化した。特に運輸・倉庫や小売は厳しく、価格転嫁の遅れや人手不足による収益環境の悪化もマイナス要因となった。

一方で、悪材料の多かった月としては売り上げや生産・出荷量は底堅さを残したほか、インバウンドや春休み需要は下支え要因となった。

今後の景気は、高まる不確実性のなかで下振れリスクをともないつつ、弱含みで推移するとみられる。

<業界別の景気DI>
20260403TDB02 - TDB景気動向調査/中東情勢で全業種が悪化、運輸は深刻なダメージ

2023年9月以来、2年6か月ぶりに10業界すべてで悪化した。中東情勢による原油価格の高騰が運輸コストの増大を招き、幅広い業種で悪材料となった。さらに、原油由来の材料などの供給が不安定化していることも悪影響の要因だ。

また、深刻化する人手不足を背景とした労務費の上昇に加え、円安進行による輸入額の増加なども重なり、企業の収益環境を厳しく圧迫している。

「運輸・倉庫」では38.5となり前月比5.3ポイント減、2か月ぶりに悪化。3年1カ月ぶりに30台に落ち込んだ。トラック業界からは、「中東情勢が起因の原油高騰による燃料コストの増加」(一般貨物自動車運送)といった声が多数寄せられた。

海運では、ペルシャ湾周辺の地政学的な緊張の影響により不安定な運航状況が続いている。そのため、滞船や迂回運航による航海日数の延長が発生するなど、陸運・海運の双方で深刻な悪影響が生じている。

「小売」は37.7となり前月比2.5ポイント減、2か月ぶりに悪化。ガソリンスタンドを含む「専門商品小売」(5.4ポイント減)は大きく落ち込んだ。他方で、「医薬品・日用雑貨品小売」(2.3ポイント増)は、インフルエンザや花粉症などで来局者も多く、3カ月ぶりに改善した。

TDB景気動向調査/運輸・倉庫が5か月ぶりに大幅悪化、個人消費冷え込む

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