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アスクル/ASKUL Logi PARK 首都圏、火災による環境調査

2017年04月20日/調査・統計

アスクルは4月20日、「ASKUL Logi PARK 首都圏」の火災に関連して実施した周辺地域の環境調査の結果を発表した。

<大気採取場所(赤い●で表示)>
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大気調査(鎮圧後)では火災が長期間に渡って煙・煤が発生したため、大気への影響を調査したもの。火災の延焼中は調査することができなかったため、鎮圧(2月22日)後直ちに空気を採取し、調査を実施した。

調査項目のうち、環境基準値が指定されている優先取組物質についてはいずれも環境基準値を下回っていることが確認できた。

また、指針値が指定されている項目については「マンガン及びその他の化合物」のみ、一部地点において指針値を上回っていたが、マンガン濃度と粉じん濃度には相関があり、強風による砂塵の影響を受けた可能性があると思われる。

なお、調査結果であるマンガン濃度は、「2014年度有害大気汚染物質モニタリング調査の結果(地方公共団体等)」と同水準であることが確認できている。

採取場所は(1)アスクル物流センター敷地内3か所(埼玉県入間郡三芳町上富1163)と(2)三芳町役場屋上(埼玉県入間郡三芳町藤久保1100-1)。

調査項目は有害大気汚染物質等(環境省の定める優先取組物質であるベンゼン、トルエン、ヒ素等を含む全23項目)。

大気データ分析(鎮圧前)では、火災の延焼中の大気への影響を確認するため、環境省「そらまめ君(環境大気汚染物質広域監視システム)」の常時観測データを分析した。

分析結果はデータ採取期間いずれも環境基準値内であることが確認できた。

なお、データ期間は(1)2月15日午前9時~2月22日午前9時、(2)2月26日午前9時~3月5日午前9時。測定局は、東所沢、狭山、川越市高階、富士見の4測定局。

分析対象項目は、二酸化窒素、浮遊粒子状物質(SPM)。

総括として、周辺の大気環境は、一般的な環境レベルに戻っていると判断できるとしている。

さらに、火災の消火水による影響について調査した。

結果、雨水桝内には消火活動により排出された消火水が直接流れ込んだまま滞留していたため、一部において、環境基準値を上回る項目があったが、24月6日までに全量回収を完了しており、今後、速やかに産業廃棄物として処分を実施するとしている。

また、周辺河川の調査において環境基準値を超過した項目、井戸水の調査において環境基準値を超過した項目はいずれもなかった。

<土壌調査実施場所>
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土壌調査では、環境基準値を十分に下回っており、また、環境省が公表している全国調査の結果と比較しても同水準であることが確認できた。

調査場所は物流センター敷地内雨水貯留ピット付近6か所、物流センター敷地境界4か所、物流センター敷地内2か所。調査項目はダイオキシン類。

総括として、周辺の水質は、消火水に含まれる有害物質の除去作業が完了したため、火災の影響による汚染は今後も発生しないものと考えられる。また、土壌については一般的な環境レベルであると思われるとしている。

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