日本郵船は2月15日、グループのNYK Bulkship (Asia) (シンガポール)は、Waterfront Shipping Company Limited(WFS社)と新造メタノール専用船1隻の長期傭船契約を締結したと発表した。
<2017年12月20日にバンクーバーで開催された調印式 右から WFS社 Paul Hexter社長、日本郵船 近藤耕司経営委員>
重油などの燃料油だけでなく、メタノールも燃料として使用できるエンジンを搭載する同社初のケミカルタンカー。
2019年に現代尾浦造船(韓国)で竣工後、世界最大のメタノール生産会社Methanex Corporationが100%出資するWFS社に貸し出される。
メタノールを船舶燃料として使用する場合、燃焼時の硫黄酸化物(SOX)排出量を重油使用時と比べて99%削減できるため、2020年から始まる国際海事機関(IMO)が定めた燃料油中の硫黄分濃度規制0.5%以下を満たすことが可能となる。
メタノール燃料は従来の燃料と比べてSOxや窒素酸化物(NOx)、粒子状物質(PM)などの排出量が低いため、環境対策の観点から、今後普及が期待されるとしている。
日本郵船はこれまで、重油の代替燃料としてLNG燃料に早くから注目し、LNG燃料のタグボートや自動車専用船、燃料供給船の建造・運航、さらにLNG燃料販売事業を展開してきた。